在宅における介護食:低栄養、誤嚥、スマイルケア食について

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在宅における高齢者の低栄養:免疫力低下や褥瘡の予防

日本では、超高齢化に伴い介護食の必要性が年々増加しています。

 

年齢を重ねると基礎代謝が下がるため必要なエネルギー量は低下します。
次に、2015年の日本人の食事摂取基準を示しています。

 

性別 年齢 エネルギー タンパク質 Ca Fe ビタミンB1 ビタミンC
18-29 2650kcal 60g 800mg 7.0mg 1.4mg 100mg
70- 2200kcal 60g 700mg 7.0mg 1.2mg 100mg
18-29 1950kcal 50g 650mg 10.5mg 1.1mg 100mg
70- 1750kcal 50g 650mg 6.0mg 0.9mg 100mg

*推奨必要量、その他の値は推奨量

 

この基準によると、必要なエネルギー量は低下しますが、タンパク質や主要ビタミン・ミネラルについては推奨量がほとんど変わりないのです。
つまり、少量で高栄養の食事が必要となります。

 

実際に、在宅で働いていても、アルブミン値が低い患者さんは多いと感じます。
ちなみに厚生労働省は、在宅療養患者の70%以上の方が低栄養状態のおそれがあると発表しています。

 

このような低栄養状態やミネラル不足が続くと、褥瘡の治りが悪くなり、免疫力が落ちてしまいます。

 

また、食事をしっかり摂っていてもアルブミン値が3.0前後の方もいますので、高齢者では栄養をいかに上手く摂るかが重要となります。

 

在宅における介護食の必要性:誤嚥性肺炎の予防

在宅の現場に出て思うのが、誤嚥性肺炎の患者が多いということです。

 

通常、食べ物を飲み込むときは「嚥下反射」によって、気道が閉じ食道が開かれます。
口内や食べ物中に細菌が潜んでいても、食道を通り大抵は胃酸によって失活します。

 

しかし、高齢者では次のような要因によって上手く飲み込むことができず「嚥下反射」が上手くできなくなるのです。[=嚥下困難]

 

  • 噛み砕けない:歯がない、筋力低下
  • 滑らない:唾液分泌低下
  • 送り込めない:舌の機能低下

 

嚥下困難状態になると、気道が閉まらず細菌が侵入してしまい「誤嚥性肺炎」を生じるのです。

 

そのため、食事を食べやすくした介護食が必要となってくるのです。

 

誤嚥しやすい食品や食感

  • サラサラ:お水やお茶などの水分[最もむせやすい]
  • ペタペタ:のりや食物繊維など付着しやすい
  • パサパサ:クッキーや卵の黄身など水分取られる
  • バラバラ:ひき肉やチャーハン

これらの食品には、とろみを付けたり、他のものや水分を含ませたり工夫をすることで食べやすくなります。

 

また、一口の量を減らしたり、煮る・蒸す・つぶすなど調理法を工夫することもひとつの方法です。

在宅における介護食の評価の統一:スマイルケア食

介護食の売り上げは2012年時点で1020億円、2015年では1111億円見込み、2020年では1335億円と予測されており大きな市場として注目されています。

 

このような大きな市場の中、柔らかさ・固さによって分類分けされますが、学会基準やユニバーサルデザインフードなどさまざまな規格がこれまでありました。

 

そこで、噛むことができないのか?、飲み込むことができないのか?、程度はどのくらいか?など国[農林水産省]が基準を作ることとなり誕生したのが「スマイルケア食」です。

 

スマイルケア食では、健康維持上栄養補給が必要な人向けの食品に「青」マークを、噛むことが難しい人向けの食品に「黄」マークを、さらに、飲み込むことが難しい人向けの食品に「赤」マークを表示します。

 

スマイルケア食

 

このスマイルケア食ですが、ケアマネさんや介護士さんはよく知ってますが薬剤師の方はほとんど知らないのが現状です。
結構、スーパーやコンビニにも売っています。

 

スマイルケア食:青色

スマイルケア食青色

噛める・飲み込めるが、食欲が減っているなど栄養補給が必要な方には、青色のマークを記載します。

 

 

 

 

スマイルケア食:黄色

スマイルケア食黄色

飲み込めるが、噛むことが難しい方には、黄色のマークを記載します。
どれくらい噛むことができるかによって4段階に分類分けしています。

 

 

 

 

 

 

 

スマイルケア食:赤色

スマイルケア食赤色

噛むことも飲み込むことも難しい方には、赤色のマークを記載します。
硬さや口内での滑りやすさによって3段階に分類分けしています。

 

 

 

 

[ペースト・ムース・ゼリーは一例です]

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