スローケー[塩化カリウム]作用機序、特徴、副作用

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スローケー[塩化カリウム]:低カリウム血症治療薬

 

疲れイラスト 

 

スローケー[塩化カリウム]は、低カリウム血症に使用される薬です。

 

低カリウム血症とは、その名の通り血液中のカリウム濃度が低くなることによって、筋肉や腎臓がうまく働かなる疾患です。

 

カリウムは、ヒトの体内で作られない必須ミネラルとして多くの働きを持っています。
中でも、筋肉の収縮・弛緩を調節したり、腎臓においてナトリウムを尿中へ含ませる働きが重要です。

 

カリウムの働き①:細胞の脱分極に関与

筋肉が機能するには、Na+やK+、Ca2+などのイオン類の働きが必要です。
細胞内がプラスに傾く[=脱分極]ことによって、Ca2+、K+などが細胞内に流入し、筋肉が収縮します。

 

K+は、細胞内に多く存在しており細胞内と細胞外の電位バランスを調節しています。
K+が少なければ細胞内をプラスに傾けることが難しく、脱分極を起こしにくいため筋肉が正常に働かなくなります。

 

これにより、重度の低カリウム血症になると筋肉が働かないため、呼吸筋や心臓、腸の筋肉が麻痺し、呼吸筋麻痺不整脈腸閉塞を引き起こすのです。

 

カリウムの働き②:ナトリウムの排泄に関与

カリウムは腎臓の集合管において、Na+-K+交換輸送系に関与しています。
ヒトの腎臓は、Na+を保持し、K+を排泄するようにできています。

 

つまり、Na+-K+交換輸送系は、通常Na+を再吸収し、K+を排泄する交換系です。

 

集合管働き 

 

尿中のK+はNa+の再吸収を抑制します。
K+が少なければNaの再吸収が促進されるため、血中のNa+濃度が高くなり高血圧になるのです。

 

カリウムは食品中に多く含まれ、バナナアボカドさつまいもなどの果物、野菜に多く含まれています。

 

カリウム食品 

 

通常の食事をしていれば不足することはありませんが、果物・野菜を食べる習慣がない方は注意が必要です。
また、食事量が減る高齢者や利尿薬・甘草を含む薬を服用している方では不足する傾向があります。

 

スローケー[塩化カリウム]の作用機序、特徴

カリウムは、前述の通り筋肉の働きを正常に保ち、体液バランスを整える成分です。

 

スローケーは、塩化カリウムを成分とする徐放カリウム製剤であり、低カリウム血症患者に使用されます。

 

これまでのカリウム製剤は、1日3~4回の服用が必要でした。
スローケーは、Wax Matrixと呼ばれる構造を持つ徐放製剤のため、1日2回の投与が可能になった薬です。

 

しかし、徐放製剤でありカリウムの刺激性の面から粉砕調剤は不可とされています。

 

スローケーは、1錠中に8mEqのカリウムを含有し、血清カリウム値を是正します。
カリウム製剤の換算はコチラで解説しています。

 

また、塩化物イオン[Cl-]を含むため、低クロール性アルカローシスの改善にも働きます。

 

スローケー作用機序 

 

やっくん

スローケー[塩化カリウム]は、カリウムイオンと塩化物イオンの働きによって、低カリウム血症、低クロール性アルカローシス症状を改善します。

 

スローケー[塩化カリウム]の副作用

スローケー[塩化カリウム]は、低カリウム血症の治療薬として、1976年に発売された古い薬です。

 

スローケーの副作用としては、胃部不快感、軽度の腹痛等が報告されています。

 

スローケー[塩化カリウム]の禁忌

  • 乏尿・無尿(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当り20mL以下)又は高窒素血症がみられる高度の腎機能障害[高カリウム血症が悪化します。]
  • 未治療のアジソン病[高カリウム血症が悪化します。]
  • 高カリウム血症[不整脈や心停止を引き起こすおそれがあります。]
  • 消化管通過障害

    [塩化カリウムの局所的な粘膜刺激作用により潰瘍、狭窄、穿孔をきたすことがあります。]
    (1)食道狭窄(心肥大、食道癌、胸部大動脈瘤、逆流性食道炎、心臓手術等による食道圧迫)
    (2)消化管狭窄又は消化管運動機能不全

  • 高カリウム血性周期性四肢麻痺[発作を誘発するおそれがあります。]
  • セララ[エプレレノン]
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