ノロウイルスの感染経路、症状、感染対策、予防、消毒方法

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ノロウイルスの感染経路

消毒イラスト 

 

ノロウイルスを含む感染症の予防や対策を行う際は、まず感染経路を確認する必要があります。

 

感染経路とは、次の3つに分かれます。

 

感染経路 

 

空気感染:空気中に漂っている病原体を吸い込むことで感染します。
飛沫感染:感染者が咳やくしゃみ、おしゃべりをし、その際の飛沫を吸い込むことで感染します。
接触感染:食べ物や環境などに付着している病原体が、手を介して体内に侵入することで感染します。

 

ノロウイルスの感染経路は、食中毒と上記3つのうちの接触感染です。

 

食中毒によるノロウイルス

ノロウイルスが最も流行するシーズンは、12~3月です。
なぜなら、生ガキ中にノロウイルスが含まれるため、加熱しなかったり加熱不十分の場合にノロウイルスに感染してしまいます。

 

生ガキノロウイルス 

 

ちなみに生食用のカキだから大丈夫と思っていませんか?
実は、生食用と記載があるカキでもノロウイルスに感染する恐れがあるのです。
生食用のカキでは、細菌の数を見ていますが、ノロウイルス量は測定すらしていません。

 

実際に、1月、2月になると生食用のカキでも高い確率でノロウイルスが検出されています。
しかし、流行前の11月や12月では生食用のカキでもノロウイルスは検出されていません。

 

 

12月

1月

2月

3月

4-11月

ノロウイルス検出割合

0%

[0/14]

30.8%

[4/13]

12.5%

[1/8]

50%

[1/2]

0%

[0/16]

[仙台市:H26年度生食用カキ ノロウイルス検査結果]

 

生でカキを食べるならノロウイルスの流行シーズンが始まる前に食べるようにしましょう!

 

 

接触感染によるノロウイルス

食中毒によってノロウイルスに感染してしまうと、一気に感染が拡大します。
なぜなら、ノロウイルス感染者の便中には100億個以上のノロウイルスが含まれているのです。

 

ノロウイルスは、10~100個体内に侵入するだけで感染を起こすことができると言われています。
つまり、ノロウイルス患者の下痢便中には日本国民全員をノロウイルスに感染させるノロウイルスを含んでいるのです。

 

接触感染では、この下痢便を基に感染が次から次へと拡大していきます。

 

ノロウイルス接触感染 

ノロウイルスの症状、治療方法

ノロウイルスに一度感染すると、次のような症状が2~3日続きます。

 

  • 38度前後の発熱
  • 激しい下痢・嘔吐

 

ご存知の通り、下痢・嘔吐症状が顕著です。

 

そして残念なことに、ノロウイルスに効く薬はないため治療方法は対症療法のみになります。

 

39度を超えるような発熱があれば解熱薬を与えても良いでしょう。

 

ウイルス感染による下痢の際は、下痢止め薬は与えてはなりません。
長くとも1週間以内には症状は改善しますので、自然治癒で治しましょう。

 

対症療法の基本は、水分補給栄養補給です。
脱水症状を起こしやすくなるため、水分補給はもちろんのこと、ミネラル分もこまめに補給しましょう。

 

高齢者では、脱水による脳梗塞や、嘔吐できずに窒息死する例が報告されているため、これらに注意する必要があります。

 

ノロウイルスの感染対策、予防法

感染症の予防法や感染対策では、細菌やウイルスを体内に侵入させないようにすることが最も重要です。

 

つまり、それぞれの感染経路を把握し、感染経路を遮断することが効果的な感染対策となるのです。

 

ノロウイルスの主な感染経路は接触感染です。

 

ノロウイルス接触感染 

 

この接触感染の感染経路を遮断するために、嘔吐物や下痢便を含めた環境の消毒手洗いを行うのです。

 

ノロウイルス感染対策 

 

環境の消毒

嘔吐物に対しては、0.1~1%の次亜塩素酸ナトリウムを使用します。
トイレの便器やドアノブ、手すりには0.1~0.5%次亜塩素酸ナトリウムで清拭消毒します。

[金属部分は腐食するため、10分後にふき取ります]

 

手洗い

石けん手洗いで汚れとノロウイルスを洗い流し、仕上げにアルコール擦式消毒薬を使用します。

 

ノロウイルスに効果のある消毒薬

ノロウイルスに用いられる消毒薬
次亜塩素酸ナトリウム ○[次亜塩素水や二酸化塩素は推奨されていません]
ポビドンヨード
消毒用エタノール △[ある程度効果あり]

 

 

中水準の消毒薬である、次亜塩素酸ナトリウム[テキサントやミルトン]ポビドンヨード[イソジンやネグミン]ノロウイルスに対して十分な効果があるとされています。

 

しかし、イソプロパノールエタノールなどのアルコール類はインフルエンザには十分な効果がありますが、中でもノロウイルスには効果がないと言われています。

 

ウイルスはエンベロープと呼ばれる細菌で言う細胞膜のようなものを持つものと持たないものに分かれます。

 

エンベロープを持つウイルスはアルコールが効きやすく、エンベロープを持たないウイルスはアルコールが効きにくいのです。

 

エンベロープの有無によって主なウイルスをわけると次のようになります。

 

エンベロープを持つウイルス インフルエンザウイルス、B型・C型肝炎ウイルス、RSウイルスなど
エンベロープを持たないウイルス ノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルス、A型肝炎ウイルスなど

 

そのため、ノロウイルスには消毒用エタノールやイソプロパノールなどのアルコールが効きにくいと言われているのです。

 

しかし、最近はノロウイルスやアデノウイルスなどのエンベロープのないウイルスに対しても、消毒用エタノールはある程度の効果があるといった報告もされています。

 

さらに、中性であるアルコールのpHを酸性やアルカリ性にして殺菌力、殺ウイルス力を高めた消毒薬も販売されています。

 

実際にはアルコール製剤でもノロウイルスやアデノウイルスにある程度は効果があると言ってもよいでしょう。
そのため、環境の消毒の際は消毒用エタノールの2度拭き、石けん手洗いの後にアルコール擦式消毒薬を使用する方法も推奨されています。

 

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