【新着記事】新型コロナウイルスの対策についてまとめました

ケラチナミン[20%尿素クリーム]作用機序、特徴、副作用

記事内に広告を含みます

角化性皮膚疾患イラスト

角化性皮膚疾患の治療薬、ケラチナミン[20%尿素クリーム]の作用機序、特徴、副作用について解説しています。

ケラチナミン[20%尿素クリーム]:角化性皮膚疾患治療薬

ケラチナミン[20%尿素クリーム]は、角化性皮膚疾患やアトピー性皮膚炎の治療に使用される薬です。

角化性皮膚疾患

角化性皮膚疾患とは、かかとやひじなどの角質が硬くなる疾患であり、ひどくなるとひび割れや落屑を伴います。

角化の原因は、外からの刺激を守るためのバリア機能の亢進や、肌のターンオーバーの破たんによる角質の蓄積・保湿因子の産生不足などが原因です。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、皮膚の中の水分を正常に保つセラミドが減少し、水分の保持が難しくなりアレルゲンが体内に入りやすい状態になっています。

アトピー性皮膚炎の原因は、ダニやほこりなどのハウスダストや乾燥、ストレスなど様々な環境が影響しています。

ケラチナミン[20%尿素クリーム]の作用機序

前述の通り、角化性皮膚疾患やアトピー性皮膚炎の原因は、皮膚のターンオーバーの破たんやそれに伴う乾燥、ダニやほこりなどのアレルゲンが挙げられます。

MEMO

ケラチナミンは、20%の尿素製剤であり、尿素には水分を取り込む作用[角層水分保持作用]があります。

尿素は、天然の保湿因子として皮膚の角層中にもともと含まれています。

皮膚角層構成成分

こういった背景から、尿素は化粧品やアルコール手指消毒剤中に保湿剤として含まれています。

尿素は保湿作用だけでなく、角質を柔らかくする作用も持っています。

角質は、主にケラチンと呼ばれるタンパク質からできています。

尿素には、タンパク質の水素結合、疎水性相互作用を弱める作用があるため、ケラチンに作用し硬くなった角質を分解、柔らかくさせるのです。

ケラチナミン作用機序

やっくん

ケラチナミン[20%尿素クリーム]は、天然保湿因子の1つである尿素を皮膚に補給し、保湿作用と角質溶解作用を示します。

ケラチナミン[20%尿素クリーム]の特徴

ケラチナミンは、保湿作用のみでなく角質溶解作用を示します。

角質溶解作用は、硬くなった皮膚だけなら問題ありませんが、正常な皮膚にも作用してしまいます。

そのため、既に炎症や亀裂のある部位掻きむしった部位に用いると、尿素による刺激が強くなります。

よって、アトピー性皮膚炎に適応はありますが、ターンオーバーを促進しバリア機能が低下する恐れがあるため、あまり使用はされません。

ケラチナミン[20%尿素クリーム]の副作用

ケラチナミン[20%尿素クリーム]は、角化性皮膚疾患の治療薬として、1977年に発売された古い薬です。

同種同効品で佐藤製薬のパスタロン[20%尿素クリーム、軟膏]、ジェネリック医薬品でアセチロールやベギン軟膏が挙げられます。

注意

ケラチナミンの副作用としては、ぴりぴり感[1.71%]、紅斑[0.86%]、そう痒感[0.60%]、疼痛[0.43%]などが知られています。

ケラチナミン[20%尿素クリーム]の禁忌

  • 眼粘膜等の粘膜[尿素により粘膜機能を障害します。]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

error: Content is protected !!