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ネオメドロールEE[フラジオマイシン/メチルプレドニゾロン]効能、強さ、副作用

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眼疾患薬イラスト

抗菌薬とステロイド外用薬の配合薬、ネオメドロールEE[フラジオマイシン/メチルプレドニゾロン]の効能、強さ、副作用について解説しています。

ネオメドロールEE[フラジオマイシン/メチルプレドニゾロン]:ステロイド外用薬

ネオメドロールEE[フラジオマイシン/メチルプレドニゾロン]は、眼瞼炎など眼の周りの細菌感染や、鼻・耳の湿疹・炎症の治療に使用される抗生剤・ステロイドの配合薬です。

眼瞼炎には、細菌やウイルスが原因の感染性のものと、ダニやほこりなどのハウスダストや乾燥・ストレスなど様々な環境が影響しているアトピー性のものがあります。

感染性眼瞼炎の治療

感染性眼瞼炎では、細菌・ウイルスを除去するために、抗生剤・抗ウイルス薬が投与されます。

アトピー性眼瞼炎の治療

アトピー性眼瞼炎では、

  • 原因となるアレルギー物質を取り除く
  • 感染症など合併症を起こさないためにこすらない
  • 薬物療法

などの対策・治療が行われます。

ネオメドロールEE[フラジオマイシン/メチルプレドニゾロン]の強さ、作用機序

感染性眼瞼炎の場合は、「ものもらい」や「めばちこ」などと呼ばれ痛みを伴います。

アトピー性眼瞼炎の場合は、外部からのアレルゲンや異物が侵入し、ヒスタミンが放出されるとかゆみを、ヘルパーT細胞によって免疫反応が起こると炎症を生じます。

MEMO

眼瞼炎の治療のひとつが薬物療法であり、ネオメドロールEEはそのひとつです。

ネオメドロールEEは、フラジオマイシン/メチルプレドニゾロンを有効成分とする配合薬です。

ネオメドロールEEは、眼の周りや前眼部・鼻・耳に使用します。

眼の粘膜部位は感染を生じやすいことから、無菌試験に合格した無菌製剤です。

フラジオマイシンの作用機序

フラジオマイシンは、主にグラム陽性菌のタンパク質生合成過程に作用します。

タンパク質生合成

タンパク質は、DNAの情報をmRNAに転写した後に、リボソームで翻訳され、タンパク質へと合成されます。

フラジオマイシンは、タンパク質生合成の翻訳過程にて関与するリボソーム30Sに結合することで、抗菌作用を示します。

ネオメドロールEE作用機序

やっくん

ネオメドロールEE[フラジオマイシン]は、リボソーム30Sサブユニットに結合することで、タンパク質の生合成を阻害し、抗菌作用を示します。

メチルプレドニゾロンの作用機序

ネオメドロールEEの有効成分であるメチルプレドニゾロンは、脂溶性で分子量が374.47と小さいことから、細胞内へ容易に取り込まれます。

細胞膜を通過し細胞質へ取り込まれると、グルココルチコイド受容体[GR]に結合し、核内へ侵入します。

ネオメドロールEEを含むステロイド外用薬は、この核内において2つの作用を示します。

メチルプレドニゾロンの作用機序①

1つ目は、GR結合部位[GRE]に結合することでリポコルチンと呼ばれるタンパク質の転写を誘導します。

リポコルチンの作用の1つがホスホリパーゼA2の阻害作用であるため、アラキドン酸カスケードにおけるプロスタグランジン[PG]とロイコトリエン[LT]といった炎症に関与する局所ホルモンの生合成を阻害するのです。

ネオメドロールEE作用機序

メチルプレドニゾロンの作用機序②

2つ目は、AP-1やNF-κBなどの炎症性転写因子に直接結合する作用です。

これら炎症性転写因子の作用を抑制することで、炎症性サイトカインであるTNF-αやIL-6の産生を抑制します。

ネオメドロールEE作用機序

やっくん

ネオメドロールEE[メチルプレドニゾロン]は、局所ホルモンの生合成阻害作用、炎症性サイトカインの生合成阻害作用により、抗炎症作用を示します。

ネオメドロールEE[フラジオマイシン/メチルプレドニゾロン]の副作用

ネオメドロールEE[フラジオマイシン/メチルプレドニゾロン]は、外眼部・前眼部の細菌感染を伴う炎症性疾患、外耳の湿疹・皮膚炎、耳鼻咽喉科領域における術後処置の治療薬として、1961年に発売された古い薬です。

ネオメドロールEEは、重大な副作用として、非可逆性の難聴、眼障害が報告されています。

ネオメドロールEE[フラジオマイシン/メチルプレドニゾロン]の禁忌

  • 鼓膜に穿孔のある患者への耳内使用
    [薬剤が内耳に移行し、内耳障害があわられやすくなります。]

原則禁忌

  • 眼科用剤として用いる場合
    1)角膜上皮剥離又は角膜潰瘍[角膜に穿孔を生じるおそれがあります。]
    2)眼に真菌、スピロヘータ、ウイルス、結核菌、原虫、寄生虫による疾患
    [免疫機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがあります。また、角膜に穿孔を生じるおそれがあります。]
  • 耳鼻科用剤として用いる場合
    耳又は鼻に真菌、スピロヘータ、ウイルス、結核菌、原虫、寄生虫による疾患
    [免疫機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがあります。]

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