膵臓や胆管疾患の治療薬として排胆作用のあるスパカール[トレピブトン]が使用されます。
このページでは、スパカール[トレピブトン]の作用機序、特徴、副作用について解説しています。
スパカール[トレピブトン]:膵・肝胆鎮痙・利胆薬
スパカール[トレピブトン]は、膵・肝胆に作用する鎮痙・利胆薬です。
胆石に伴う痛みを和らげる効果もあります。
胆石とは?
胆石とは、字のごとく胆嚢内にできる石のことです。
胆石の原因は、胆汁中に含まれるコレステロールが多くを占めると言われています。
そのため、肥満の方や運動不足、アルコールの摂りすぎなどが胆石症のリスクになります。
胆石症を発症すると、急性期には激しい痛みや嘔吐症状を引き起こします。
さらに病状が悪化すると、胆汁のうっ滞が起こり黄疸や重篤な感染症を起こし重症化することもある疾患です。
スパカール[トレピブトン]の作用機序、特徴
胆石症の治療では、その原因となる胆石を取り除くことが基本です。
現在は、内視鏡[腹腔鏡]を使った手術療法が一般的に行われます。
そのため、最近は内服薬はあまり使用されていません。
スパカールは、胆石症を含めた肝・胆・膵臓の鎮痙・腹痛治療薬として使用されます。
スパカールは、2つの作用を示します。
1つ目は、消化管・膵胆道・尿路系の平滑筋を弛緩させることで、腹部の痙攣症状を緩和します。
2つ目は、オッディ括約筋を弛緩し、胆汁・膵液を十二指腸内に排出することで、腹痛症状を緩和します。
やっくん
スパカール[トレピブトン]は、平滑筋弛緩による鎮痙作用とオッディ括約筋弛緩による胆汁・膵液の排泄促進作用より、胆石症などによる腹痛症状を改善します。
スパカール[トレピブトン]の副作用
スパカール[トレピブトン]は、胆石症などによる鎮痙・利胆薬として、1981年に発売された薬です。
主な副作用としては、悪心[0.25%]、便秘[0.20%]、膨満感[0.18%]、下痢[0.17%]、発疹[0.18%]などが知られています。
スパカール[トレピブトン]の禁忌
- 特になし