バラクルード[エンテカビル]作用機序、副作用、特徴

2017年12月7日

肝臓薬イラスト

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バラクルード[エンテカビル]:B型肝炎治療薬

バラクルード[エンテカビル]は、B型肝炎の治療に使用される治療薬です。

B型肝炎とは?

B型肝炎とは、B型肝炎ウイルス[HBV]が主に血液体液を介して感染する肝臓の疾患です。

そのため、医療現場における針刺し事故や予防接種時の注射器の使いまわし性的接触が主な原因とされています。

HBVに感染すると、その多くは治癒しますが、一部が慢性肝炎や劇症肝炎となり、肝硬変、肝臓がん、死亡などの経過をたどることがあるのです。

B型肝炎経過

HBVの予防にはワクチン消毒が行われます。

HBVはHCVと異なりワクチンによる予防接種が可能なウイルスです。

医療従事者では、HBVワクチンの接種が労働安全衛生法によって義務付けされています。

また、HBVが含まれている可能性のある血液、体液は消毒しなければなりません。

HBVはエンベロープを持つウイルスであるため、中水準以上の消毒薬である消毒用エタノール次亜塩素酸ナトリウムが効果的です。

バラクルード[エンテカビル]の作用機序、特徴

B型肝炎の治療では、その原因となるB型肝炎ウイルス[HBV]の増殖を抑制する薬が使用されます。

インターフェロン製剤セロシオンなど免疫系に作用する薬が使用されてきましたが、ウイルスに直接作用するわけではないため、十分な効果が得られない場合もありました。

バラクルードは、HBVの複製過程を直接阻害するB型肝炎の治療薬です。

ゼフィックス[ラミブジン]耐性ウイルスに対しても効果がある場合が多く、バラクルード自身耐性が生じにくい薬です。

バラクルードの有効成分であるエンテカビルは、細胞内に取り込まれリン酸化されます。

このエンテカビル三リン酸の構造は、デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)と構造が類似しています。

エンテカビルdGTP構造

そのため、dGTPと競合的に作用しDNAポリメラーゼによって取り込まれます。

しかし、エンテカビル三リン酸には-OH基がないため、エンテカビル三リン酸を取り込むと、これ以上DNAを伸長することができません。

バラクルードはウイルスの複製過程において、DNAポリメラーゼに対する競合的拮抗作用DNA伸長停止作用の2つの作用によりHBVの増殖を防ぐと考えられています。

バラクルード作用機序

やっくん

やっくん

バラクルード[エンテカビル]は、ウイルスの複製過程に作用しdGTPと競合的に拮抗し、取り込まれた後はDNAの伸長を阻止することで、HBVの増殖を抑制します。

バラクルード[エンテカビル]の副作用

バラクルード[エンテカビル]は、B型肝炎の治療薬として、2006年に発売された薬です。

主な副作用としては、頭痛[5.2%]、下痢[2.2%]、鼻咽頭炎[1.5%]などが知られています。

臨床検査値の異常は、リパーゼ増加[6.0%]、ALT(GPT)上昇[3.7%]、血中ブドウ糖増加[3.0%]、AST(GOT)上昇[2.2%]、血中ビリルビン増加[1.5%]、血中アミラーゼ増加[1.5%]、尿中蛋白陽性[1.5%]などが報告されています。

ヘプセラ[アデホビル]と比較して腎機能低下症例が少ないことが特徴です。

また、B型肝炎に対する治療を終了した患者で、肝炎の急性増悪が報告されています。

そのため、投与終了後少なくとも数ヶ月間は患者の臨床症状、検査値の観察を十分に行い、再治療も検討するよう警告されています。

バラクルード[エンテカビル]の禁忌

  • 特になし

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