【新着記事】新型コロナウイルスの対策についてまとめました

クレストール[ロスバスタチン]作用機序、特徴、副作用

記事内に広告を含みます

うつ病イラスト

脂質異常症治療薬、クレストール[ロスバスタチン]の作用機序、特徴、副作用について解説しています。

クレストール[ロスバスタチン]:脂質異常症[高脂血症]治療薬

クレストール[ロスバスタチン]は脂質異常症[高脂血症]の治療に使用される治療薬です。

脂質異常症は、糖尿病や高血圧と同様に、メタボリックシンドロームの診断基準に加えられる生活習慣病です。

脂質異常症とは?

血液中のLDL-コレステロール[悪玉コレステロール]やトリグリセリド[中性脂肪]が多かったり、HDL-コレステロール[善玉コレステロール]が少なくなっている状態を指します。

これらは、特に自覚症状がありませんが、主に血管が硬くなることで動脈硬化を引き起こしたり、血管の損傷や詰まりが起こりやすくなります。

そのため、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞、脳出血などの血管に関連する疾患のリスクを高めるのです。

脂質異常症[高脂血症]の原因

脂質異常症は、生活習慣病と言われることから、その原因は食事と運動です。

食事では、脂のイメージが高い肉類だけでなく、ご飯やパン、スイーツなどの糖質も原因のひとつです。

なぜなら、必要以上の糖質は体内の脂肪合成に使用されるからです。

糖質脂肪酸合成

また、運動はカロリーの消費のみでなく、悪玉LDL-コレステロールを減らし、善玉HDL-コレステロールを増やす働きがあります。

クレストール[ロスバスタチン]の作用機序、特徴

脂質異常症の患者は、その原因である食事の改善や適度な運動が推奨されています。

それでも、十分にコレステロールや中性脂肪の数値が改善しない場合に、薬を服用します。

MEMO

クレストールは、生体内におけるコレステロールの生合成を抑制することで、脂質異常症の治療薬として使用されます。

クレストールの作用機序の前に、コレステロールが体内でどのように合成されるのかを確認してみましょう!

コレステロールの生合成機序

コレステロールは、糖質・タンパク質・脂質が分解されてできたアセチルCoAから生成されます。

コレステロール生合成

アセチルCoAから、アセトアセチルCoA、HMG-CoA、メバロン酸、スクアレン、ラノステロールを経て、コレステロールが生合成されます。

国家試験の頃は「あぁ、Hなメスラッコ」というゴロで覚えていましたね。

クレストールの作用機序は、コレステロール生合成の経路で必要な酵素=HMG-CoA還元酵素に対して作用します。

HMG-CoA還元酵素の作用を阻害することで、HMG-CoAからメバロン酸を生成する過程を阻害し、最終的にコレステロールの生合成を阻害するのです。

クレストール作用機序

やっくん

クレストール[ロスバスタチン]は、HMG-CoA還元酵素を阻害することで、コレステロールの生合成を阻害します。

クレストール[ロスバスタチン]の副作用

クレストール[ロスバスタチン]は、脂質異常症の治療薬として、2005年に発売された薬です。

注意

主な副作用としては、CK(CPK)上昇[2.3%]、筋痛[1.4%]、肝機能異常[1.0%]などが報告されています。

横紋筋融解症に注意

重篤な副作用として、横紋筋融解症が発現し、急性腎不全等の重篤な腎障害に至った症例が報告されています。

投与初期は筋肉痛、脱力感などの自覚症状、腎機能の悪化などに注意しなければなりません。

クレストール[ロスバスタチン]の禁忌

  • 肝機能が低下していると考えられる、急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦
  • 腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。
    [横紋筋融解症があらわれやすい。]
  • サンディミュン、ネオーラル[シクロスポリン]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

error: Content is protected !!