調剤室の中で行う調剤業務:ピッキングや混合、自家製剤、一包化について解説しています。
調剤には主に4つの方法があります
すでに出来上がっている薬(ヒート)を必要量数える
粉薬・シロップ剤・軟膏剤などを混ぜる
欲しい量が錠剤で得られないときに、半分に割ったり、粉砕したりする
飲み忘れや、自分自身が飲めないとき、1回分ずつに分包する
調剤方法:ピッキング
調剤棚から処方箋に書かれてあるお薬を選びます。
このときは以下の3つに注意します。
- 規格間違い
- 名前間違い
- 数量間違い
例.プラビックス75mg錠 1錠 朝食後 28日分
上記の処方の場合、
- 規格=75mg
- 名前=プラビックス
- 数量=28錠
間違いの中でどうしても多いのが、規格や数量の間違いです。
そのため、名前や規格の間違い防止のための、グッズも販売されています。
調剤方法:計量混合
いわゆるお薬同士の混ぜ合わせです。
このときは以下の3つに注意します。
- 適切な量か
- 適切な組み合わせか
- 長期保存は大丈夫か
粉薬
粉薬同士を混ぜ合わせる場合は、含量低下による変色に注意しましょう。
また、中には吸湿性が高く、変色するものもあります。
シロップ剤
雑菌の繁殖が考えられるため、長期間の保存ができません。
14日分の処方が出たときなど2つの容器に分ける際、注意が必要です。
2つの容器に分けてお渡しする際は、一方は薄めずに原液のままお渡しします。
やっくん
軟膏剤
クリーム剤と軟膏剤など、組み合わせによっては分離してしまうものがあります。
やっくん
調剤方法:自家製剤
ステロイドのように細かく調節する薬などを、1/2や1/4、粉砕して調剤することを指しています。
このときは、以下の3つに注意をします。
- 分割・粉砕したものは監査が難しいため、慎重に調剤する
- 粉砕できないお薬もあるため、粉砕ハンドブック等で確認する
- 粉砕したものは特に、湿気の少ないところに保管する
調剤方法:一包化
高齢者の方は、たくさんのお薬を飲むケースが少なくありません。
そういった方が、飲み忘れや飲み間違いを防ぐために、お薬をひとつにまとめることを一包化といいます。
このときは、以下の3つに注意をします。
- 数だけでなく、薬に書かれてある識別コードも、ひとつひとつ確認する
- 下剤など、自分で調節するものは、別包にして渡す
- デパケン錠やプラザキサカプセルなど、一包化できない薬に注意する
在宅医療においては、一包化したものをケースにセットしたり、カレンダーにセットしたりしてご自宅にお届けすることもあります。