関節リウマチの治療薬、アルツ注[ヒアルロン酸ナトリウム]の作用機序、特徴、副作用について解説しています。
アルツ注[ヒアルロン酸ナトリウム]:関節リウマチ治療薬
アルツ注[ヒアルロン酸ナトリウム]は、変形性膝関節症や関節リウマチに使用される治療薬です。
関節リウマチとは、身体の免疫反応が異常を起こすことで、自分自身の細胞を攻撃してしまう疾患です。
これを自己免疫疾患と言います。
なぜ免疫反応が異常を起こすかは、はっきりとはわかっていません。
関節リウマチの患者の多くは、血液検査においてリウマトイド因子・抗CCP抗体・赤沈などの値が高いことが知られています。
◆朝のこわばり:
朝起きたときに、手足が固まって動きにくくなります。
◆手や足の関節の腫れ:
特に小関節からはじまります。
◆皮下結節[リウマトイド結節]:
ひじやひざの関節に大きいこぶのようなものができます。
アルツ注[ヒアルロン酸ナトリウム]の作用機序、特徴
関節リウマチは、自己免疫疾患であり激しい痛みを伴う場合があります。
そのため、対症療法としてNSAIDsやステロイドが使用されます。
また、疾患そのものに対する治療薬として、抗体の産生抑制薬や免疫抑制薬が使用されます。
アルツ注は、ヒアルロン酸ナトリウムを成分とする抗リウマチ薬です。
ヒアルロン酸ナトリウムは、関節内の関節腔や関節軟骨中にもともと含まれています。
保水力が高く、弾力性があることから、関節の動きをサポートしたり、骨への負担減少に働いています。
しかし、歳を取るにつれて、ヒアルロン酸ナトリウムの量は減っていき、関節軟骨がすり減ってきます。
アルツ注を膝関節腔内に直接注入することで、減少したヒアルロン酸ナトリウムの量を補い、関節痛を緩和させるのです。
やっくん
アルツ注[ヒアルロン酸ナトリウム]は、関節中に直接注入し、関節組織を保護することで、関節リウマチ症状を緩和します。
アルツ注[ヒアルロン酸ナトリウム]の副作用
アルツ注[ヒアルロン酸ナトリウム]は、変形性膝関節症の治療薬として、1987年に発売された薬です。
関節リウマチについては、2005年に適応が追加されています。
主な副作用としては、局所疼痛[0.47%]、腫脹[0.18%]、関節水腫[0.04%]などが知られています。
ヒアルロン酸ナトリウムは元々体内に存在するため、副作用が少ない点がアルツ注の特徴です。
アルツ注[ヒアルロン酸ナトリウム]の禁忌
- 特になし