糖尿病の診断で測定するいわゆる血糖値は、食事の内容や時間帯の影響を受けやすいため、なかなか一定の値を得ることができません。
そこで、最近使われる指標がグリコヘモグロビン=HbA1c[ヘモグロビンエーワンシー]なのです。
このページでは、血液検査値のひとつ、グリコヘモグロビン[HbA1c]の読み取り方について、薬の副作用との関連性を含め解説しています。
グリコヘモグロビン[HbA1c]とは?
グリコヘモグロビンとは、名前のごとく”ヘモグロビン”に”グリコ=糖”が結合したものです。
ヘモグロビンは赤血球中に含まれ酸素と結合し、酸素の運搬に関わる色素タンパク質です。
【血液検査】ヘモグロビン[Hb]の基準値:多い、少ない、薬の副作用
糖尿病患者では、血液中の糖濃度=血糖値が慢性的に高くなっており、ヘモグロビンと糖が結合しやすくなります。
糖と結合したヘモグロビン=グリコヘモグロビンは、赤血球の寿命である約120日間離れることはありません。
つまり、食事の影響をうけず1-3ヶ月といった長期間の血糖コントロール値としてグリコヘモグロビン[HbA1c]は用いることができるのです。
グリコヘモグロビン[HbA1c]の基準値は、4.9-6.0%です。
貧血患者ではヘモグロビン値が低くなるため、HbA1c値も低くなる傾向があります。
[日本臨床検査協議会:共用基準範囲2014より]
グリコヘモグロビン[HbA1c]と関連する薬剤性の副作用
グリコヘモグロビン[HbA1c]の値に影響を与える薬剤はいくつか報告されています。
特に抗精神病薬は糖尿病患者には禁忌となっていますので、注意が必要です。
HbA1c高値を起こす薬剤 | |
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[参考:検査値×処方箋の読み方 他]