カイトリル[グラニセトロン]作用機序、特徴、副作用

心不全薬イラスト

抗がん剤などの化学療法、放射線治療の副作用で生じる悪心や嘔吐に対する制吐薬として使用される薬のひとつが、カイトリル[グラニセトロン]です。

今回は、カイトリル[グラニセトロン]の作用機序、特徴、副作用について解説しています。

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カイトリル[グラニセトロン]:制吐薬

カイトリル[グラニセトロン]は、悪心や嘔吐などの消化器症状の治療薬として使用されている薬です。

一般的な悪心・嘔吐症状に使用する薬ではなく、シスプラチンなど抗悪性腫瘍薬服用時や放射線治療時の副作用に対して使用します。

嘔吐には、抗がん剤[抗悪性腫瘍薬]の副作用だけでなくさまざまな原因があります。

身近な原因は、感染症・ストレス・過剰なアルコール・食べ過ぎ・妊娠・乗り物酔いなどでしょうか?

嘔吐原因

これらはすべて脳内にある嘔吐中枢が関与しています。

脳内のCTZと呼ばれる化学受容器引金帯や胃・腸・内耳が刺激されることで、嘔吐中枢に刺激が伝わり、嘔吐してしまうのです。

カイトリル[グラニセトロン]の作用機序

悪心や嘔吐を抑制するためには、前述の嘔吐中枢の働きを抑制すればいいため、制吐薬はCTZや胃、腸、内耳など嘔吐中枢に作用する部位に働きかけます。

カイトリル[グラニセトロン]の作用機序に入る前に、抗がん剤の副作用で悪心や嘔吐が起こる作用機序について確認してみましょう!

抗がん剤の副作用である悪心・嘔吐の発生機序

抗がん剤の服用で嘔吐が誘発される機序については、①中枢への作用と②末梢への作用の2つが挙げられます。

①中枢への作用:サブスタンスPの分泌亢進

中枢への作用では、サブスタンスPとニューロキニン1[NK1]受容体の作用が関与していることが明らかになっています。

まず、延髄外側網様体の孤束核においてサブスタンスPが分泌されます。

サブスタンスPは、嘔吐中枢やCTZに存在するNK1受容体に作用し悪心・嘔吐を誘発します。

②末梢への作用:消化管からのセロトニン分泌亢進

末梢への作用では、5-HT3受容体の作用が関与していることが明らかになっています。

まず、消化管粘膜に存在するクロム親和性細胞[EC細胞]からセロトニンが分泌されます。

セロトニンは、消化管の5-HT3受容体に作用し悪心・嘔吐を誘発します。

カイトリル[グラニセトロン]の作用機序

カイトリル[グラニセトロン]は、前述抗がん剤の誘発する悪心・嘔吐のうち②の末梢への悪心・嘔吐に作用します。

カイトリルの有効成分であるグラニセトロンは、腸クロム親和性細胞[EC細胞]から分泌されるセロトニンと5-HT3受容体において選択的に拮抗作用を示します。

その結果、求心性の迷走神経伝達を抑制し、抗がん剤など化学療法の副作用である悪心・嘔吐・吐き気症状を改善します。

カイトリル[グラニセトロン]作用機序

やっくん

やっくん

カイトリル[グラニセトロン]は、5-HT3受容体に選択的に拮抗作用を示すことで、制吐作用を示します。

カイトリル[グラニセトロン]の特徴:急性嘔吐に使用

抗がん剤による嘔気・嘔吐には、発症時期によって3種類に分類分けされます。

  1. 急性嘔吐:抗がん剤の開始直後から24時間までに起こる嘔吐
  2. 遅発性嘔吐:抗がん剤開始24~48時間に発症、約2~5日間持続する嘔吐
  3. 予測性嘔吐:抗がん剤治療で嘔吐した記憶が残り、その記憶から発生する嘔吐

急性嘔吐には、主にカイトリル[グラニセトロン]などの5-HT3拮抗薬が使用されます。

遅発性嘔吐には、第2世代5-HT3拮抗薬とも呼ばれるアロキシ[パロノセトロン]イメンド[アプレピタント]が使用されます。

急性嘔吐や遅発性嘔吐の発現を抑えられれば予測性嘔吐は起きないため、積極的な嘔吐に対する薬物療法が行われるのです。

カイトリル[グラニセトロン]の副作用

カイトリル[グラニセトロン]は、シスプラチンなどの抗がん剤投与や放射線照に伴う悪心・嘔吐などの消化器症状の治療薬として、1992年に発売された薬です。

主な副作用としては、ALT(GPT)上昇[0.36%]、肝機能障害[0.26%]、AST(GOT )上昇[0.24%]、頭痛[0.22%]、発熱[0.20%]などが挙げられます。

カイトリル[グラニセトロン]の禁忌

  • 特になし

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