調剤薬局では保険証を確認することは稀ですが、公費負担の医療証や在宅においては介護保険証の確認が必要となります。
保険証確認:保険証を確認するケースは稀
病院やクリニックなどの医療機関において保険証を確認することは必須です。
そのため、調剤薬局において保険証を確認することは、ほとんどありません。
なぜなら、病院やクリニックで保険証の確認をすでに行っており、処方箋に保険番号というものが記載されているからです。
ただし、この健康保険ですが、期限があったり、転職した場合は保険証が変わったりしますよね。
収入によって負担割合が変わることもあります。
また、市町村等の自治体から補助を受けている方、生活保護の方、特定疾患の方など医療費の補助[公費負担といいます]を受けている方も、保険内容が変わることがあるため、その場合は薬局で保険証や医療証の確認を行います。
さらに、近年増えてきている在宅医療においては主に介護保険を使用します。
介護保険の負担割合は、処方箋からはわからないため直接確認する必要があります。
よって、ここで確認する項目は次の3つです。
- 保険が変わっていないか
- 公費負担分がないか
- 処方箋の期限は過ぎていないか[処方箋の期限は処方日を入れて4日間]
保険請求の流れ
私たちがお薬を貰うとき・・・
①病院へ行く→②診察代を払う→③調剤薬局へ行く→④お薬代を払う
というのが一般的な流れかと思います。
ただし、この場合の診察代やお薬代を全額支払っているわけではありませんよね。
一般的には3割負担、高齢者の場合は1割や2割しか診察代やお薬代を支払っていません。
これが、患者さん目線で見たお金の流れですよね☆
それでは、薬局側から見るとどうなるでしょうか??
たとえばお薬代として5000円を患者さんに請求する場合を考えてみましょう!
患者さんからは直接5000円×3割=1500円のお薬代を頂きます。
5000円-1500円=残り3500円はどこから貰えるのでしょうか?
実は薬局は後日、社会保険や国民健康保険にお薬代を請求し、レセプト送付という作業を終えて、約1~2ヶ月待ってからお薬代を貰えるのです。
どうして、こんなに時間がかかるかというと、出されているお薬が、国で認められている量や方法で使われているかどうかを確認・審査しているためです。
身近な例では、インフルエンザのお薬である「タミフル」
- インフルエンザの治療時には1日2回1カプセルずつを5日間連続して飲みます。
- インフルエンザの予防時には1日1回1カプセルずつを10日間連続して飲みます。
この場合、1のインフルエンザ治療時には保険請求できますが、2のインフルエンザ予防時には保険請求できないため、100%の金額を患者さんが負担しなければならないのです。