トレリーフ［ゾニサミド］作用機序、特徴、副作用

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パーキンソン病の治療薬として使用される薬のひとつがトレリーフ［ゾニサミド］です。

このページでは、トレリーフ［ゾニサミド］の作用機序、特徴、副作用について解説しています。

トレリーフ［ゾニサミド］：パーキンソン病治療薬

トレリーフ［ゾニサミド］は、パーキンソン病の方の治療薬として使用されている薬です。

私たちが普段何気なく取る行動、立ち上がる、歩く、走る、食べる、これらの行動はすべて脳から無意識の指令が出ています。

その無意識の指令に欠かせないものが「ドパミン」と呼ばれる物質です。

中でも重要なのが、脳内の「黒質」と呼ばれる部位で作られるドパミンです。

黒質で作られたドパミンは、「軸索」と呼ばれる長ーい突起を通って「線条体」で放出されます。

放出されたドパミンがドパミンの受容体にくっつくことで、歩くや走るといった身体の運動に関わる指令を伝えるのです。

この指令を伝えることから、ドパミンは神経伝達物質と呼ばれています。
ドパミン量が減ってしまう病気がパーキンソン病です。

パーキンソン病とは

パーキンソン病とは、黒質から軸索、線条体の間に異常が生じ、ドパミンが脳内でうまく作られなくなった病気です。

パーキンソン病とは、脳内のドパミン［DA］量が減っていることで生じる病気です。

健康な方は、脳内のドパミン作動性神経系によって、ドパミンが生成され、身体機能・運動機能を正常に保っています。

ドパミン作動性神経系では、ドパミンはチロシンというタンパク質からドパを経由して生合成されます。

このため、ドパミンの生成される量を増やすためには、チロシン→ドパ→ドパミンの経路を活発にすればいいのです。

MEMO

トレリーフは、チロシン→ドパに変換される際に必要な”チロシン水酸化酵素”を活性化させることにより、ドパ、ドパミンの生合成を促す薬です。

やっくん

トレリーフ［ゾニサミド］は、脳内でチロシンからドパミンを生合成する際に必要な、チロシン水酸化酵素を活性化させることによって、ドパミンの生成量を増やしパーキンソン症状を改善する薬です。

トレリーフ［ゾニサミド］は、パーキンソン病の治療薬として、2009年に承認を受けた薬です。

もともとはエクセグランという薬品名でてんかん治療に使用されていましたが、パーキンソン症状の改善作用もあることが確認されました。

注意

代表的な副作用としては、悪心［1.5％］、血圧上昇［1.3％］、頭痛［1.2％］、幻覚［1.1％］などが挙げられます。