関節リウマチの治療薬、シオゾール注[金チオリンゴ酸ナトリウム]の作用機序、特徴、副作用について解説しています。
シオゾール注[金チオリンゴ酸ナトリウム]:関節リウマチ治療薬
シオゾール注[金チオリンゴ酸ナトリウム]は、関節リウマチに使用される治療薬です。
関節リウマチとは、身体の免疫反応が異常を起こすことで、自分自身の細胞を攻撃してしまう疾患です。
これを自己免疫疾患と言います。
なぜ免疫反応が異常を起こすかは、はっきりとはわかっていません。
関節リウマチの患者の多くは、血液検査においてリウマトイド因子・抗CCP抗体・赤沈などの値が高いことが知られています。
◆朝のこわばり:
朝起きたときに、手足が固まって動きにくくなります。
◆手や足の関節の腫れ:
特に小関節からはじまります。
◆皮下結節[リウマトイド結節]:
ひじやひざの関節に大きいこぶのようなものができます。
シオゾール注[金チオリンゴ酸ナトリウム]の作用機序、特徴
関節リウマチは、自己免疫疾患であり激しい痛みを伴う場合があります。
そのため、対症療法としてNSAIDsやステロイドが使用されます。
また、疾患そのものに対する治療薬として、抗体の産生抑制薬や免疫抑制薬が使用されます。
シオゾール注は、古くから使用されている金製剤の抗リウマチ薬です。
はっきりとした作用機序はわかっていませんが、過剰に働く免疫反応を調整する働きがあるとされています。
やっくん
シオゾール注[金チオリンゴ酸ナトリウム]は、過剰な免疫反応を抑制することで、関節リウマチ症状を緩和します。
古典的な薬ではありますが、他薬で効果がない中等度以上のリウマチ患者で著効する場合があります。
シオゾール注[金チオリンゴ酸ナトリウム]の副作用
シオゾール注[金チオリンゴ酸ナトリウム]は、関節リウマチの治療薬として、1970年に発売された薬です。
主な副作用としては、皮膚炎[17.4%]、蛋白尿[13.8%]、口内炎[5.6%]などが知られています。
シオゾール注[金チオリンゴ酸ナトリウム]の禁忌
- 腎障害、肝障害、血液障害、心不全、潰瘍性大腸炎、び放射線療法後間もない患者
[症状の悪化及び重篤な副作用があらわれることがあります。] - 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦
- メタルカプターゼ(D-ペニシラミン)