ダイアート[アゾセミド]作用機序、特徴:心不全治療薬

2017年12月5日

心不全薬イラスト

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ダイアート[アゾセミド]:心不全治療薬

ダイアート[アゾセミド]は心不全の中でも、うっ血性心不全で使用される治療薬です。

心不全とは、簡単に言うと、心臓のポンプ機能が低下することで、全身にうまく酸素を供給できない疾患です。

そのため、血液の巡りが悪くなるうっ血状態を示すことが多くなります。

体循環と肺循環

心臓は、4つの部屋[右心房、右心室、左心房、左心室]に分かれています。

心房は静脈から血液を受け取る部屋、心室は動脈へ血液を送り出すポンプ機能を持つ部屋です。

肺循環体循環

血液は、上大静脈と下大静脈→右心房→右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房→左心室→大動脈→全身→上大静脈と下大静脈→…という順に循環しています。

心不全の原因による分類と症状

心不全の原因は心室の異常がほとんどです。

原因が左心室であるものを左心不全、右心室であるものを右心不全といいます。

左心不全
大動脈への血液量が少なくなる→大動脈血流の低下→冷え尿量の低下
肺静脈からの血液が多すぎて受け取ることができなくなる(うっ血)→呼吸困難
右心不全
肺動脈への血液量が少なくなる→肺動脈血流の低下→低酸素脳症
大静脈からの血液が多すぎて受け取りことができなくなる(うっ血)→浮腫腹水

左心不全    右心不全

心不全の治療

従来、心不全とは、心筋の収縮性に異常があるため、十分な血液を押し出せないと考えられていました。

しかし、最近は心筋の収縮性に異常はなくても、心室の拡張性に異常を認めるケースの心不全が多いことがわかりました。

心室の拡張性に異常を与える原因としては、

  • 慢性圧負荷
  • 神経体液因子の亢進により生じる心室リモデリング(心肥大・心拡大)
  • 心筋線維化
  • 心内膜下虚血
  • 心筋細胞内カルシウム動態の異常

等が挙げられています。

また、心不全で入院する患者さんは、塩分制限や水分制限が守れてないことが多いとされています。

やっくん

やっくん

心室の拡張性の異常を抑制し、心不全の予後を改善することが最近の慢性心不全治療の中心となっています。 

ダイアート[アゾセミド]の作用機序、特徴

心不全とは、心筋の収縮力が低下することによって、血液が十分に行き渡らないことが原因であると考えられていました。

そのため、心筋の収縮力を改善するβ1作用を持つ薬が多く使用されてきました。

しかし、最近では、心臓に対する負荷を軽減する薬が使用されています。

ダイアートは、循環血液量を減らす作用を持つ、心不全治療薬です。

腎臓中の尿細管は、近位尿細管、ヘンレループ、遠位尿細管、集合管の4つに分かれます。

尿細管の主な役割は、身体に必要な物質を回収して再利用する「再吸収」を行うことです。

ダイアートは、ヘンレループにおけるNa+とCl、K+の再吸収を抑制します。

ダイアート作用機序

やっくん

やっくん

ダイアート[アゾセミド]は、ヘンレループにおけるNa+とCl、K+の再吸収を阻害することで、利尿作用を示し、循環血液量が減るため、心臓の前負荷軽減に働き、心不全の予後を改善します。

ダイアート[アゾセミド]の副作用

ダイアート[アゾセミド]は、利尿薬として、1987年に発売された薬です。

主な副作用は、高尿酸血症[1.81%]、低カリウム血症[1.26%]、BUN 上昇[0.74%]、クレアチニン上昇[0.43%]などが報告されています。

中でも、低カリウム血症、高血糖、高尿酸血症に注意しなければなりません。

ダイアートはナトリウムの再吸収だけでなく、カリウムの再吸収も抑制してしまいます。

そのため低カリウム血症に注意しなければならないのです。

また、低カリウム血症がおこることで、インスリンの分泌障害による高血糖、近位尿細管による尿酸の再吸収が促進されます。

ダイアート[アゾセミド]の禁忌

  • 無尿の患者
    [本剤の効果が期待できません。]
  • 肝性昏睡
    [低カリウム血症によるアルカローシスの増悪により、肝性昏睡が悪化するおそれがあります。]
  • 体液中ナトリウム、カリウム減少[電解質異常を起こすおそれがあります。]

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