肝臓は、老廃物や薬剤の分解・代謝に関わっています。
また、胆汁合成の場でもあります。
生体の細胞膜に分布し、アルカリ側のpHでリン酸化合物を分解する酵素がアルカリフォスファターゼ[ALP]です。
このページでは、血液検査値のひとつアルカリフォスファターゼ[ALP]の読み取り方を薬の副作用との関連性を含め解説しています。
アルカリフォスファターゼ[ALP]とは?
ALPは肝臓疾患だけでなく、胆道系疾患、骨疾患、甲状腺疾患、妊娠やB型・O型の高脂肪食摂取などによって高値を示します。、
アルカリフォスファターゼ[ALP]の基準値は、106-322[U/L]です。
[日本臨床検査協議会:共用基準範囲2014より]
アルカリフォスファターゼ[ALP]と関連する薬剤性の副作用
肝機能障害を来たす薬剤は多く知られています。
また、プロポリス・クロレラ・ウコンなど健康食品やサプリメントなどにも注意が必要です。
ALP高値を起こす薬剤としては、特に胆汁うっ滞を起こす薬剤が挙げられます。
ALP高値を起こす薬剤 | |
---|---|
蛋白同化ステロイド | メテノロン |
抗精神病薬 | クロルプロマジン |
抗結核薬 | イソニアジド |
マクロライド系抗菌薬 | エリスロマイシン |
ACE阻害薬 | エナラプリル |
[参考:薬の影響を考える臨床検査値ハンドブック 他]