薬の副作用や病気の経過によって骨格筋や心筋が損傷することがあります。
これら筋障害の指標となるのがクレアチンキナーゼ[CK]です。
このページでは、血液検査値のひとつ、クレアチンキナーゼ[CK]の読み取り方を薬の副作用との関連性を含め解説しています。
クレアチンキナーゼ[CK]とは?
クレアチンキナーゼ[CK]とは、クレアチンフォスホキナーゼ[CPK]とも呼ばれ、筋肉の損傷によって上昇する酵素です。
CKは、95%が骨格筋型=MM、5%が心筋型=MB、1%未満が脳型=BBと3つに分かれます。
クレアチンキナーゼ[CK]の基準値は、男性59-248[U/L]、女性41-153[U/L]です。
[日本臨床検査協議会:共用基準範囲2014より]
横紋筋融解症や心筋梗塞で筋組織が損傷し高値を示します。
激しい運動直後は高値になるので注意が必要です。
クレアチンキナーゼ[CK]と関連する薬剤性の副作用
クレアチンキナーゼ[CK]を測定する際は、横紋筋融解症を発症する薬に注意する必要があります。
横紋筋融解症の初期症状としては、次の5つの症状に注意します。
- 筋肉の痛み
- 手足のしびれ
- 脱力感
- 全身のだるさ、倦怠感
- 尿が赤褐色に変色
CK高値を起こす薬剤 |
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スタチン系・フィブラート系脂質異常症治療薬、コルヒチン、ACE阻害薬、マクロライド系薬、シスプラチン、利尿薬、甘草含有漢方薬 |
[参考:検査値×処方箋の読み方 他]