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アスパラカリウム、グルコン酸K、スローケーの換算、変更

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計算

主にカリウム製剤の内服薬は、アスパラカリウムグルコン酸Kスローケーが使用されています。

疲れイラスト アスパラカリウム[アスパラギン酸カリウム]作用機序、特徴、副作用

疲れイラスト グルコン酸K[グルコン酸カリウム]作用機序、特徴、副作用

疲れイラスト スローケー[塩化カリウム]作用機序、特徴、副作用

MEMO

2018年スローケーが販売中止になることが決まりました。

これらのカリウム製剤は、一包化や粉砕ができなかったり、錠剤が大きかったり、散剤がなかったりとさまざまです。

在宅の現場では、錠剤が飲めなくなり粉薬へ変更することが多々あります。

また、病院によっては採用薬が異なることもよくあるため、他のカリウム製剤へ変更するケースが多くあるようです。

カリウム製剤の他剤への変更時、換算について明確な決まりはありません。

一般的には何mEqカリウムを含有しているか=カリウム量を考慮しますが、同じカリウム量を摂取しても吸収率生体内利用率は異なります。

例えばアスパラカリウムの有効成分であるL-アスパラギン酸カリウムは、スローケーの有効成分である塩化カリウムよりも生体内利用率が高いことが知られています。

そのため、実際に承認されている用法・用量においてもカリウム量はかなりの幅があることが確認できます。

製品名 アスパラカリウム グルコン酸K スローケー
成分名 アスパラギン酸カリウム グルコン酸カリウム 塩化カリウム
一包化 ×
粉砕 × ×
散剤 あり あり なし
用法・用量 1日3回
1日量5.4~16.2mEq
1日3~4回
1日量30~40mEq
1日2回
1日量32mEq
カリウム量
換算
300mg錠=1.8mEq
1g=2.9mEq
1錠=2.5mEq、5mEq
1g=4mEq
600mg錠=8mEq

上記を基にmEq計算で換算してしまうと、以下のようなことが起こります。

Dr

スローケー600mg錠 4錠 朝夕食後を粉薬で出してほしいから計算をお願いしたい。

スローケーの1日換算量が32mEqなので、アスパラカリウム散50%の1日量が11gでいかがでしょう?

薬剤師

しかし、添付文書上ではアスパラカリウム散50%は、通常1日1.8~5.4gで使用するとなっていますので、この対応では添付文書の通常量を超えた投与量になりますよね。これは、前述した製剤間の生体内利用率の違いによります。

よって、実際は、アスパラカリウム散50%を5.4g前後/日で処方しておいて、血中カリウム値をフォローしながら徐々に減量していくなど柔軟に対応することが望ましいでしょう!

やっくん

つまり、カリウム製剤を他のカリウム製剤に変更する場合、カリウム量(mEq)換算ではなく用法用量のどのくらいの範囲で使用されているかにも着目し変更すべきであると考えられます。

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