【新着記事】新型コロナウイルスの対策についてまとめました

メイラックス[ロフラゼプ酸]作用機序、特徴、副作用

記事内に広告を含みます

イライライラスト

抗不安薬の中でも半減期の長いメイラックス[ロフラゼプ酸]は超長時間作用型の抗不安薬に分類されます。

メイラックス[ロフラゼプ酸]の作用機序、特徴、副作用について解説しています。

メイラックス[ロフラゼプ酸]:抗不安薬

メイラックス[ロフラゼプ酸]は、イライラなどの抗不安薬として使用されています。

不安や緊張、イライラ状態というのは、脳が興奮している状態です。

脳が休まる状態(=脳が抑制状態)

脳が休まる場合(=脳が抑制状態)、細胞の中にClが流入することで、細胞内がマイナスに傾いています。

中枢抑制過分極

このマイナスに傾いた状態を、“過分極”といいます。

過分極の状態の脳は、外からの刺激を受けにくい状態になっているため、脳が休まっている=中枢神経抑制状態にあるのです。

脳が活動している状態(=脳が興奮状態)

一方で、脳が活動している場合(=脳が興奮状態)、細胞の中にNa+が流入することで、細胞内がプラスに傾いています。

中枢興奮脱分極

このプラスに傾いた状態を、“脱分極”といいます。

脱分極の状態の脳は、外からの刺激を受けやすい状態になっているため、脳が興奮している=中枢神経興奮状態にあるのです。

脳が興奮状態にあるのは、不安・緊張・イライラだけでなく不眠時にも当てはまります。

そのため、抗不安薬と睡眠薬は同じように作用する場合が多いのです。

やっくん

抗不安薬は、脳を休める(抑制する)方向に持っていくため、脳のClチャネルを開き、細胞内に流入作用することで、催眠作用を示すものがほとんどです。

メイラックス[ロフラゼプ酸]の作用機序、特徴

不安や緊張・イライラとは、前述のように、脳の過剰な働き/活動が原因で起こります。

そのため、脳の働きを抑えるために、ベンゾジアゼピン結合部位ω2受容体に作用し、Clチャネルを開ける、ベンゾジアゼピン作動性抗不安薬が主に使用されています。

抗不安薬分類

MEMO

メイラックスは、ベンゾジアゼピン作動性抗不安薬に分類されます。

メイラックスは、ω1作用とω2作用の2つを持ち合わせる抗不安薬です。

メイラックスはベンゾジアゼピン作動性抗不安薬の中でも、抗不安作用が選択的に強く、鎮静作用や筋弛緩作用が弱い安全性の高い薬とされています。

メイラックス作用機序

やっくん

メイラックス[ロフラゼプ酸]は、ベンゾジアゼピン受容体のω受容体に作用し、Cl-チャネルを開口することで、脳の働きを抑制し、不安症状・緊張状態を改善します。

メイラックスはベンゾジアゼピン作動性抗不安薬の中でも、半減期が最も長い超長時間型に該当します。

半減期は120時間程度であり、定常状態を保つために、1日1~2回で使用されるケースが多くなります。

依存形成しにくく作用も中程度であるため、長期間服用する際も含めて使用しやすい抗不安薬です。

メイラックス[ロフラゼプ酸]の副作用

メイラックス[ロフラゼプ酸]は、不安や緊張の治療薬として、1989年と抗不安薬の中では比較的新しく発売された薬です。

注意

よくある副作用としては、精神障害(眠気、思考減退、集中力低下等)[2.45%]、中枢・末梢神経系障害(ふらつき、頭重感、構音障害等)[0.90%]、一般的全身障害(倦怠感、脱力感等)[0.30%]、消化管障害(口渇、便秘、胃不快感等)[0.29%]、肝臓・胆管系障害(γ-GTP上昇、ALT(GPT)上昇等)[0.21%]等が報告されています。

また、メイラックスは、ベンゾジアゼピン作動性抗不安薬のため、依存性・退薬・離脱症状[薬の服用を急に止めると起こる精神的な副作用=痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等]があらわれることがあります。

そのため、投与を中止する場合には、徐々に減量するなどの対策講じなければなりません。

メイラックス[ロフラゼプ酸]の禁忌

  • 急性狭隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により、症状を悪化させるおそれがあります。〕
  • 重症筋無力症の患者〔筋弛緩作用により、症状を悪化させるおそれがあります。〕

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

error: Content is protected !!