ムコスタ［レバミピド］作用機序、特徴、副作用

記事内に広告を含みます

消化器疾患の治療薬として使用される防御因子増強薬の中で粘液産生・分泌促進薬に分類される薬のひとつがムコスタ［レバミピド］です。

このページでは、ムコスタ［レバミピド］の作用機序、特徴、副作用について解説しています。

ムコスタ［レバミピド］：胃・十二指腸潰瘍治療薬

ムコスタ［レバミピド］は胃・十二指腸潰瘍などの消化性潰瘍、逆流性食道炎などで使用される治療薬です。

いずれの疾患においても、攻撃因子と粘膜防御因子のバランスが崩れていることが原因です。

攻撃因子：胃酸、ペプシン、喫煙、ストレス、ピロリ菌など
防御因子：粘液、粘膜血流、プロスタグランジンなど

胃潰瘍では防御因子の減弱、十二指腸潰瘍では攻撃因子の増強が主な原因です。

胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎の治療薬では、これら攻撃因子や防御因子に対して働きます。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療には、胃酸による胃や十二指腸への攻撃を防ぐ薬や、粘膜の防御を高める薬が使用されます。

胃酸にペプシン、NSAIDsといった薬からの攻撃を守るために、胃の防御機構を高める薬はいくつかあります。

などが使用されます。

胃薬はこれらの作用を複数持ちあわせた薬が良く使用されます。

MEMO

ムコスタは、主にプロスタグランジンの合成を促進する胃薬です。

その他、胃粘液の増加作用や活性酸素除去作用、血流改善作用なども認められています。

胃粘膜は、プロスタグランジン［PGE1、PGE2、PGI2］の作用で保護されています。

しかし、好中球から産生された活性酸素や、NSAIDsによってプロスタグランジンが合成されなくなると、胃は攻撃されてしまいます。

ムコスタは、プロスタグランジン生合成を促進し、好中球から活性酸素除去、産生抑制作用を示します。

やっくん

ムコスタ［レバミピド］は、プロスタグランジンの生合成を促進することで、また、活性酸素の除去作用や産生抑制作用を示すことで、胃粘膜を保護し、胃・消化性潰瘍、逆流性食道炎を改善します。

ムコスタ［レバミピド］は、胃潰瘍の治療薬として、1990年と胃薬の中では比較的新しく発売された薬です。

注意

主な副作用としては、便秘［0.09％］、ALT（GPT）［0.05％］などが挙げられます。

ムコスタ［レバミピド］の禁忌