白内障治療薬、カタリンK、カリーユニ[ピレノキシン]の作用機序、特徴、副作用について解説しています。
カタリンK、カリーユニ[ピレノキシン]:白内障治療薬
カタリン、カリーユニ[ピレノキシン]は白内障の治療に使用される治療薬です。
白内障は、水晶体中のタンパク質が凝集・混濁することで視力が低下する眼の疾患です。
白内障の患者は、加齢やステロイドなどの薬物が原因と言われています。
そのため、水晶体そのものを交換する手術療法や、水晶体の白濁を防ぐ薬物治療が行われます。
白内障の手術では、眼内にメスを入れ、水晶体を超音波で破壊・吸引し、眼内レンズをその代わりに移植するという、至ってシンプルな方法が取られています。
カタリン、カリーユニ[ピレノキシン]の作用機序
白内障の薬物治療は、水晶体がこれ以上白濁しないように防ぐことが目的です。
そのため、すでに進行してしまった水晶体の白濁を改善することはできません。
上述の手術療法と異なり、薬物治療では完治しないため、白内障の日帰り手術が最近は良く行われています。
カタリン、カリーユニは、キノン体と呼ばれるトリプトファンの代謝物の作用を阻害する白内障治療薬です。
キノン体は、眼内で水晶体タンパクに結合し、タンパク質を変性すると言われています。
カタリン、カリーユニはキノン体よりも水晶体タンパクに結合する親和性が高いため、競合的にキノン体の作用を阻害すると考えられています。
やっくん
カタリン、カリーユニ[ピレノキシン]は、水晶体タンパクと結合するキノン体を競合的に阻害することで、水晶体の変性を抑制します。
カタリン、カタリンK、カリーユニ[ピレノキシン]の特徴:製剤間の違い
カタリン、カタリンKは有効成分のピレノキシンが錠剤、あるいは顆粒剤になっており、点眼前にそれぞれ溶解するタイプの点眼薬です。
カリーユニは有効成分のピレノキシンがすでに溶解してある点眼液として発売されています。
やっくん
溶解する手間や錠剤・顆粒剤を誤飲する恐れがないため、一般的には後発品のカリーユニが使用されています。
カタリン、カリーユニ[ピレノキシン]の副作用
カタリン[ピレノキシン]は、白内障の治療薬として、1958年に発売された薬です。
その後、溶解が容易になった顆粒タイプのカタリンKが1987年に、溶解不要の薬としてカリーユニが1992年に発売されています。
主な副作用としては、眼瞼炎、結膜充血、そう痒感、霧視などが報告されています。
カタリン、カリーユニ[ピレノキシン]の禁忌
- 特になし