【新着記事】新型コロナウイルスの対策についてまとめました

グラナテック[リパスジル]作用機序、特徴、副作用

記事内に広告を含みます

目薬イラスト

緑内障治療薬、グラナテック[リパスジル]の作用機序、特徴、副作用について解説しています。

グラナテック[リパスジル]:緑内障治療薬

グラナテック[リパスジル]は緑内障の治療に使用される治療薬です。

緑内障は、眼の神経が障害されることで視野が狭くなり、重症の場合は失明してしまう眼の疾患です。

緑内障の患者は従来、眼圧の上昇が原因で視野が狭くなると考えられてきました。

しかし、現在では緑内障の中でも眼圧が正常な正常眼圧緑内障が最も多いと報告されています。

緑内障分類

これら緑内障は、初期症状に気づきにくく、症状を自覚する頃にはかなり病態が進行していると言われています。

緑内障症状

また、急激に眼圧が上がる緑内障発作を起こすと、眼痛や霧視、頭痛、嘔吐など眼以外にも症状が現れます

緑内障の原因

緑内障の原因は、はっきりとはわかっていませんが、眼房水と呼ばれる栄養を運ぶ水が眼の中に必要以上に溜まることが原因のひとつと言われています。

眼房水がたくさん作られる、あるいは上手く排泄できないと眼圧の上昇や視神経の圧迫を引き起こします。

緑内障原因

また、糖尿病やステロイド薬によっても緑内障が誘発されることもわかっています。

グラナテック[リパスジル]の作用機序、特徴

緑内障の原因ははっきりとわかっていませんが、緑内障の治療では、眼圧を下げることが非常に効果的ということがわかっています。

眼圧の上昇は、前述のとおり、眼房水が大量に産生されたり、うまく排泄できないことが原因です。

そのため、緑内障の治療薬は主に眼房水の排出促進薬産生抑制薬に分かれます。

MEMO

グラナテックは、眼房水を排出する作用があるため、緑内障の治療薬として使用されます。

眼房水を排出する2つの経路

眼房水は、シュレム管につながる線維柱帯を通って排出される、線維柱帯流出経路が主経路とされています。

また、ぶどう膜強膜流出経路は副経路とされています。

眼房水排出経路

サンピロは、線維柱帯流出経路より眼房水を排出する働きがありました。
キサラタントラバタンズは、プロスタグランジンFに働いてぶどう膜強膜流出経路から眼房水を排出します。

グラナテックは、線維柱帯流出経路より眼房水を排出しますが、異なる作用機序の緑内障治療薬です。

緑内障患者では、線維柱帯細胞細胞の数が少なくなっています。

これにより細胞間隙が少なくなり、眼房水が排出されにくくなります。

また、弾性線維やコラーゲンが蓄積していることによっても、眼房水が排出されにくくなっています。

グラナテックは、Rhoキナーゼを選択的に阻害し、筋線維の骨格、タンパク質の構造が変化するため、線維柱帯流出経路からの排泄を促進することで、眼圧が低下するのです。

グラナテック作用機序

やっくん

グラナテック[リパスジル]は、Rhoキナーゼを選択的に遮断することで、線維柱帯の形態を変化させ詰まりをなくし、眼房水の排出を促進します。

グラナテック[リパスジル]の副作用

グラナテック[リパスジル]は、他の緑内障治療薬が効果不十分または使用できない緑内障の治療薬として、2014年に発売された薬です。

注意

主な副作用としては、結膜充血[69.0%]、結膜炎(アレルギー性結膜炎を含む)[10.7%]、眼瞼炎(アレルギー性眼瞼炎を含む)[10.3%]などが報告されています。

グラナテックの副作用では、ほとんどの場合で結膜充血が起こりますが、一過性のものです。

一般的には、1-3時間と数時間ほどで充血は治まります。

グラナテック[リパスジル]の禁忌

  • 特になし

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

error: Content is protected !!