【新着記事】新型コロナウイルスの対策についてまとめました

ボンビバ注[イバンドロン酸]作用機序、特徴、副作用

記事内に広告を含みます

骨粗しょう症薬イラスト

骨粗しょう症の治療薬、ボンビバ注[イバンドロン酸]の作用機序、特徴、副作用について解説しています。

ボンビバ注[イバンドロン酸]:骨粗しょう症治療薬

ボンビバ注[イバンドロン酸]は、骨粗しょう症の治療薬として使用されています。

骨粗しょう症とは、言葉のごとく骨が粗く脆くなっている病気です。

わかりやすく説明したりするために、よく骨がスカスカな状態と表現されます。

これを骨量[骨密度]の低下と表現します。

寝たきりなど介護が必要になる原因の1割が、骨折や転倒と言われています。

そのため、骨折の予防転倒の予防が生活する上で重要となるのです。

骨折を予防するには?

そもそも、骨というものは日々新しい骨に作り変わっています。

このことを、骨のリモデリングといい、
新しく骨を作ることを骨形成、骨が分解されることを骨吸収と言います。

骨形成     骨吸収

この骨のリモデリングのバランスが崩れ、骨吸収>骨形成となる状態が続くと骨粗しょう症になってしまいます。

骨吸収と骨形成のバランスが崩れる原因は、ほとんどの場合が次の2つです。

閉経加齢です。

それぞれの発症のメカニズムを見てみましょう↓

閉経後骨粗しょう症

女性で骨粗しょう症が多いのは、エストロゲンという女性ホルモンの量が低下するためです。

閉経後骨粗しょう症

エストロゲンには骨吸収を抑制することで、骨中のカルシウム量を調節する働きがあります。

閉経後は、エストロゲンの分泌量が急激に下がってしまいます。

すると、骨吸収が促進され骨量[骨密度]が低下してしまうのです。

老年性骨粗しょう症

加齢も骨粗しょう症の原因のひとつです。

骨を強くするために、カルシウムを摂取しなければいけない、ということは皆さんご存知かと思います。

しかし、いくらカルシウムを摂取しても、身体の中に吸収されなければ便の中に出て行ってしまいます。

この吸収に関わっているのが、活性化ビタミンD3です。

老年性骨粗しょう症

活性化ビタミンD3とは、体内のビタミンD3が肝臓・腎臓で水酸化されることで生成されます。

高齢者では、腸管吸収能や肝臓・腎臓の機能が低下しているため、活性化ビタミンD3量が減少し、カルシウムの吸収が減少、骨量[骨密度」が低下してしまうのです。

骨粗しょう症は、女性ホルモンの減少や加齢が原因で骨量[骨密度]が少なくなった病気です。

そのため、高齢の女性がなりやすい病気であることがわかります。

転倒を予防するには?

転倒を予防するための7つのポイントを紹介します。

  • 階段や手すりに滑り止めを付ける
  • 廊下や階段の足元は明るくする
  • ものを乱雑に置かない
  • カーペットのたるみは伸ばす
  • 浴室には手すりを付け、滑り止めのマットをひく
  • 外出時は、しっかりした靴にステッキを使う
  • 転倒予防の滑り止め付き靴下を着用する

介護用の滑り止め靴下があるんですね↓

また、万が一転倒したときのために「大腿骨頸部転倒時防護用具」=ヒッププロテクターというパッドを入れたり装着することもできます。

ボンビバ注[イバンドロン酸]の作用機序

骨粗しょう症では、骨形成と骨吸収のバランスが崩れています。

そのため、骨粗しょう症の治療には、骨形成の促進薬や骨吸収の抑制薬が使用されます。

MEMO

ボンビバ注骨吸収を強力に抑制する薬です。

骨形成には骨芽細胞、骨吸収には破骨細胞という細胞が関わっています。

骨芽細胞破骨細胞

ボンビバ注は、骨中のハイドロキシアパタイトに沈着し、この破骨細胞の骨吸収時に破骨細胞内に一緒に取り込まれます。

すると、ボンビバ注は、破骨細胞そのものを働かなくする[アポトーシス]よう作用することで、骨からカルシウムを奪う骨吸収を抑制するのです。

ボンビバ作用機序

やっくん

ボンビバ注[イバンドロン酸]は、破骨細胞に取り込まれ、骨吸収を抑制することで、骨量[骨密度]を増加させます。

ボンビバ注を含むビスホスホネート薬は、長期間骨に沈着するため毎日飲むものから、1回量を増やし、週に1回、月に1回などさまざまな服用方法があるのです。

ボンビバ注は、月1回静脈内投与する薬剤で第2世代ビスホスホネート製剤に分類されます。

したがって、これまで吸収率の関係からビスホスホネート薬は起床時にしか飲めませんでしたが、ボンビバ注について投与のタイミングは特に規定はありません。

また、薬剤の食道滞留による副作用についても、静脈投与のため心配する必要がなくなりました。

ボンビバ注[イバンドロン酸]の副作用

ボンビバ注[イバンドロン酸]は、骨粗しょう症の治療薬としては、2013年に承認を受けた薬です。

注意

代表的な副作用としては、背部痛[2.6%]、筋肉痛[2.1%]、関節痛[2.0%]などが挙げられます。

重大な副作用として、顎骨壊死と呼ばれる、あごの骨の炎症があります。

これは、歯科処置や口腔内の感染などに伴って発現することが多いため、ボンビバ注を含むビスホスホネート薬を服用中は、口腔内を清潔に保つことが重要となります。

ボンビバ注[イバンドロン酸]の禁忌

  • 妊婦、妊娠している可能性のある婦人
  • 低カルシウム血症
    [血清カルシウム値が低下し、低カルシウム血症の症状が悪化するおそれがあります。]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

error: Content is protected !!