2016年診療報酬改定-概要・まとめ-

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後発医薬品使用の促進

現行 改定後
後発医薬品調剤体制加算1(調剤数量割合55%以上) 18点 後発医薬品調剤体制加算1(調剤数量割合65%以上) 18点
後発医薬品調剤体制加算2(調剤数量割合65%以上) 22点 後発医薬品調剤体制加算2(調剤数量割合75%以上) 22点

在宅業務の取り入れ促進

●調剤薬局

基準調剤加算

基準調剤加算が統一され、他の条件が追加されたことから在宅実績については緩和されました。

現行 改定後
基準調剤加算1(在宅要件なし) 12点 統一:基準調剤加算(年1回以上の在宅実績) 32点
基準調剤加算2(年10回以上の在宅実績) 36点

 

特別養護老人ホーム[特養]入所者への服薬管理支援の評価

これまで特養の入居者については、医療・介護保険いずれも訪問薬剤管理指導料を算定できなかったため、薬剤服用歴管理指導料が新設されました。

新設
薬剤服用歴管理指導料(特別養護老人ホーム入所者に対して行う場合)38点

 

在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料

これまで外来患者においては、残薬確認や重複投薬・相互作用により疑義照会をすれば、「重複投薬・相互作用防止加算」の請求ができていましたが、在宅においては評価されていませんでした。

 

残薬確認や重複投薬・相互作用により処方内容が変更になった場合に算定できる「在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料」が新設されました。

新設
在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料 30点

 

在宅患者訪問薬剤管理指導料の見直し

質の高い在宅医療を提供するため、在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定基準が見直されました。

現行 改定後

薬剤師1人につき1日5回まで
[施設入居の方は一律300点]

薬剤師1人につき1週間に40回まで
[施設入居の方は1人目650点、2人目以降300点]

 

●病院・クリニック
薬剤師が知っておくべき主な改定項目のみ紹介します。

特定施設入居時等医学総合管理料(特医総管)、在宅時医学総合管理料(在総管)の見直し

高い点数が算定可能だった有料老人ホームサービス付き高齢者向け住宅認知症グループホームは個人扱いでなく施設扱いに[経過措置あり]

現行 改定後

特定施設入居時等医学総合管理料(特医総管)=点数低い
→養護老人ホーム、軽費老人ホーム、特別養護老人ホーム

施設入居時等医学総合管理料(施設総管)=点数低い
→養護老人ホーム、軽費老人ホーム、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、認知症グループホーム

在宅時医学総合管理料(在総管)=点数高い
→上記以外[有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、認知症グループホームなどを含む]

在宅時医学総合管理料(在総管)=点数高い
→上記以外

 

医学総合管理料:同一施設において何人の患者を診ているかで点数を3段階に

日を変えて往診すれば高い点数が算定できる緩和措置が廃止され、施設ごとの人数で点数が決まる制度に

現行 改定後
同一施設でも日が異なれば高い点数が算定可能 同一施設に何人いるか[1人、2-9人、10人以上の3段階]
月2回が必須 月1回でも算定可能に

 

在宅医療を専門に行う医療機関の開設

在宅医療専門の医療機関を新設し、外来の受け入れ態勢の条件が緩和されました。
外来患者をほとんど診ず、在宅患者の割合が95%以上の場合、以下の基準を満たす必要があります。

  • 5ヵ所/年以上の医療機関からの新規患者紹介実績
  • 看取り実績が20件/年以上又は超・準超重症児の患者が10人/年以上
  • (施設総管の件数)/(在総管・施設総管の件数)≤0.7
  • (要介護3以上の患者+重症患者)/(在総管・施設総管の件数)≥0.5

かかりつけ薬剤師の新設

かかりつけ薬剤師指導料

患者の服薬状況を一元的・継続的に把握した上で患者に対して服薬指導等を行うことが評価されました。
これにより重複投与や残薬整理による医療費の削減が期待されています。

新設
かかりつけ薬剤師指導料 70点

 

[算定要件]

①患者が選択した保険薬剤師が患者の同意を得た上で、同意を得た後の次の来局時以降に算定できる。
②同意については、当該患者の署名付きの同意書を作成した上で保管し、その旨を薬剤服用歴に記載する。
③患者1人に対して、1人の保険薬剤師のみがかかりつけ薬剤師指導料を算定できる。かかりつけ薬剤師以外の保険薬剤師が指導等を行った場合は当該指導料を算定できない。[要件を満たせば、薬剤服用歴管理指導料は算定できる]
手帳等にかかりつけ薬剤師の氏名、勤務先の保険薬局の名称及び連絡先を記載する。
⑤担当患者に対して以下の業務を実施すること。
ア 薬剤服用歴管理指導料に係る業務
イ 患者が受診している全ての保険医療機関、服用薬等の情報を把握
ウ 担当患者から24時間相談に応じる体制をとり、患者に開局時間外の連絡先を伝え、勤務表を交付(やむを得ない場合は当該薬局の別の薬剤師でも可)
エ 調剤後も患者の服薬状況、指導等の内容を処方医に情報提供し、必要に応じて処方提案
オ 必要に応じて患家を訪問して服用薬の整理等を実施

 

[施設基準]

以下の要件を全て満たす保険薬剤師を配置していること。
(1) 以下の経験等を全て満たしていること。

  • 施設基準の届出時点において、保険薬剤師として3年以上の薬局勤務経験があること。
  • 当該保険薬局に週32時間以上勤務していること。
  • 施設基準の届出時点において、当該保険薬局に6ヶ月以上在籍していること。

(2) 薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得していること。
[当該規定は、平成29年4月1日から施行と猶予期間有]
(3) 医療に係る地域活動の取組に参画していること。

門前薬局の見直し

調剤基本料

   

特例除外
を満たす

かかりつけ
機能がない

基準調剤加算 薬剤服用歴管理指導料
通常 調剤基本料1 41点 21点

算定可能
[かかりつけ機能必須]

50/38点

特例

 

 

 

 

調剤基本料2 25点
[従来の特例]

基本料1に 13点

算定不可

 

 

 

 

50点

調剤基本料3 20点
[大型門前薬局の特例]

基本料1に 10点 50点

調剤基本料4 31点
[調剤基本料1の未妥結]

16点 50/38点

調剤基本料5 19点
[調剤基本料2の未妥結]

基本料4に 10点 50点

特別調剤基本料 15点
[調剤基本料3の未妥結
or調剤基本料の届出なし]

基本料4に 8点 50点

 

特例除外のための条件

従来の特例は廃止され、かかりつけ薬剤師としての業務を一定以上行っている保険薬局は特例の対象から除外することができます。

現行 改定後
24時間開局

・薬剤師の5割以上がかかりつけ薬剤師指導料又はかかりつけ薬剤師包括管理料の施設基準に適合
・薬剤師一人当たり月100件以上がかかりつけ薬剤師指導料or包括管理料算定

このように、特例除外の条件が質を求めた内容になり、かなり厳しくなりました。

 

かかりつけ機能がない場合の減点
新設

かかりつけ機能の基本部分を実施していない保険薬局は調剤基本料を100分の50とする。

[処方せんの受付回数が1月に600回以下の保険薬局を除く]

◇かかりつけ機能の基本部分とは?
下記項目の算定回数の合計が1年間に10回未満の保険薬局
[1年間とは、前年3月~当年2月末までを指します]

  • 調剤料の時間外加算等、夜間・休日等加算
  • かかりつけ薬剤師指導料、かかりつけ薬剤師包括管理料
  • 外来服薬支援料、服薬情報等提供料
  • 薬剤服用歴管理指導料の麻薬管理指導加算、重複投薬・相互作用等防止加算
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、退院時共同指導料、在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料
  • 介護予防居宅療養管理指導費、居宅療養管理指導費

多剤・重複投与の削減

●病院・クリニック
入院時に減薬に成功し、退院時の服用薬剤数が減った場合を評価する仕組みが新設されました。

新設
薬剤総合評価調整加算 250点(退院時に1回)

 

◇算定要件
①入院前に6種類以上の内服薬(入院時において当該患者が処方されている内服薬のうち、頓用薬及び服用を開始して4週間以内の薬剤を除く。)が処方されていたものについて、当該患者の退院時に処方される内服薬が2種類以上減少した場合
②精神病床に入院中の患者であって、入院直前又は退院1年前のうちいずれか遅い時点で抗精神病薬を4種類以上内服していたものについて退院までの間に抗精神病薬の種類数が2以上減少した等の場合。

[クロルプロマジン換算で2000mg以上内服していたものについて、1000mg以上減少した場合を含めることができる。]

 

 

外来時においても服用薬剤数が減った場合を評価する仕組みが新設されました。

新設
薬剤総合評価調整管理料 250点(月1回に限り)
連携管理加算 50点

 

◇算定要件
①薬剤総合評価調整管理料
入院中の患者以外の患者であって、6種類以上の内服薬(受診時において当該患者が処方されている内服薬のうち、頓用薬及び服用を開始して4週間以内の薬剤を除く。)が処方されていたものについて、当該患者に処方される内服薬が2種類以上減少した場合は、所定点数を算定する。
②連携管理加算
処方内容の調整に当たって、別の保険医療機関又は保険薬局との間で照会又は情報提供を行った場合は、連携管理加算として所定点数を加算する。

対物業務から対人業務へ

薬剤服用歴管理指導料

服薬状況の一元管理ができている患者に対しては、薬剤服用歴管理指導料の点数を低くしました。

現行 改定後

薬剤服用歴管理指導料[お薬手帳持参] 41点
薬剤服用歴管理指導料[お薬手帳なし] 34点

薬剤服用歴管理指導料[6ヶ月以内に処方箋持参] 38点
薬剤服用歴管理指導料[上記以外] 50点
薬剤服用歴管理指導料[お薬手帳なし] 50点

 

特定薬剤管理指導加算(ハイリスク薬)及び乳幼児指導管理加算

対人業務に関する業務の評価を充実するため、ハイリスク薬加算、乳幼児指導管理加算の点数を高くしました。

現行 改定後
特定薬剤管理指導加算 4点 特定薬剤管理指導加算 10点
乳幼児服薬指導加算 5点 乳幼児服薬指導加算 10点

 

外来服薬支援料

従来は処方医だけだったが、薬局に残薬を持ち込み整理を行った場合も月1回のみ算定できることになりました。

現行 改定後
外来服薬支援料 185点[処方医に持っていく] 外来服薬支援料 185点[処方医か薬局に持っていく]

外来服薬支援料 

電子お薬手帳の活用

薬剤服用歴管理指導料

薬剤服用歴管理指導料の補足説明において、次の一文が付け加えられました。

 

「電子版の手帳について、紙媒体と同等の機能を有する場合には、算定上、紙媒体と同様の取扱いとする。」

長期処方・分割処方の推進

病院・クリニック

30日を超える長期の投薬は次を満たす場合に処方することが定められました。

  1. 患者さんの病状が安定している
  2. 飲み忘れがないようしっかりしと管理できる
  3. 体調に変化があった場合の対応方法と病院の連絡先を伝える

 

1-3を満たさない場合は次のいずれかの対応することで長期処方が可能となります。

  • 30日以内に再診を行う
  • 200床未満の病院に紹介をする旨を伝える
  • 飲み忘れなどの薬の管理が難しい場合、分割調剤の指示を処方箋に記載する

 

調剤薬局

調剤薬局で分割調剤を実施する場合が追加されました。

  • 長期保存が困難な場合
  • 後発医薬品を初めて使用する場合
  • (新)患者の服薬管理が困難

処方箋の備考欄に分割日数・分割回数を記載します。
2回目以降の調剤時は患者の服薬状況等を確認し、処方医に対して情報提供を行います。

 

分割調剤 

処方箋の様式を変更し残薬削減

処方箋の備考欄に、調剤時に残薬を確認した場合の対応を記載することが義務付けられました。

 

処方箋残薬記載 

 

医師は患者に残薬があった場合の調剤薬局の対応について、次の3つから選ぶことになりました。

  1. 調剤薬局から疑義照会をしてもらう[疑義照会にて日数調整をするかを判断する]
  2. 今回はそのままの日数で処方し、残薬の情報提供を事後報告してもらう
  3. 調剤薬局からの残薬についての情報提供は薬局が必要と判断したときのみ行う

 

1あるいは2の場合は、該当部分にチェックを入れます。
どちらにもチェックを入れなければ、3の対応になります。

 

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