2017年7月16日、大阪グランフロントにて開催された医薬品卸最大手メディセオさんの展示会:メディセオ総合医療フェア2017in関西に参加してきました。
メディセオ総合医療フェアは、2012年より全国各地で開催されており、実はメーカーの学術で働いているときから毎年参加しています。
これから薬局実習を向かえる薬学生や就職に悩んでいる薬学生の子たちと一緒に参加したこともありました。
入場は無料ですが、対象が医療関係者のみであり、メディセオさんからの招待状が無いと入れないのが難点です。
薬学生には、実際に見たことも触ったこともない機械に触れることができたり、製薬メーカーで働く人の働きぶりが見れたりと、非常に好評でした。
薬学生の方は是非就職前に一度は参加してもらいたいイベントです。
[関西会場で良ければ、招待状の手配はお手伝いしますので、問い合わせ・SNSどちらでも連絡頂ければと思います]
薬局薬剤師の立場から見ると、このイベントは次の3つがメインかなと思います。
- 各業界著名な方によるセミナー
- 調剤機器やレセコン、在宅IT機器の体験
- 医薬品メーカーから最新情報や資料を貰う
著名な方によるセミナー
今年は狭間先生のセミナーが日曜日だったので、参加することができました!
狭間先生は、医師でありながら調剤薬局の経営者であるため、さまざまな視点から薬局業界を見ている先生です。
厚生労働省からの補助金を使った研究をしているため、狭間先生の目指すところが今後診療報酬を決めるにあたって中核となってきています。
狭間先生は、メディセオさんのセミナーのみでなく、今後狭間先生のセミナーは定期的にチェックしてみてくださいね☆
狭間先生のことをご存知でない方は、次の薬局マネジメント3.0をご覧になってみて下さい。
私も読んでみましたが、本の内容をかなりコンパクトにしたのが講演の内容でした。
私のように大手で働いていない薬剤師さんが読むと共感できる部分が多いと思います。
狭間先生の講演は、これまでも転職仲介会社さんのセミナーや学術大会などで話を聞いたことがありますが、いつも話し方の上手さに感心しています。
- ピッキングや一包化監査、薬歴を早く書けることを競ってればいいの?
- 確かに渡すのは薬だけど、本当に提供したいのは健康だよね
- 健康を渡すためには、薬を渡してからのフォローが必要でしょ=かかりつけ薬剤師
- だったら服薬指導や薬歴の記載だけでなく、薬理学や薬物動態学・製剤学・薬物治療学を基に医師が得意でない分野に踏み入れよう
- 残薬の問題は、患者でなく渡した薬剤師のも責任があるんだよ
私が印象に残ったことを書き留めてみました。
中でも5については自分自身を振り返るいいきっかけになったかと思います。
2016年の診療報酬改定より、薬剤師が残薬の解消に関与することが評価されました。
残薬があることを医師に報告し、処方日数を削減してもらう動きが活発になっていますが、残薬があるということは投薬をした薬剤師の責任でもあるんですね。
飲み忘れ防止や患者コンプライアンス・アドヒアランスを上げるための服薬指導、今後はさらにこの部分が求められてくるでしょう!
そして、狭間先生がいつも最後に使うスライドを引用させて頂きます。
「何かを始めるのではなく、終わらせることがイノベーション」
対物業務から対人業務への移行、生産年齢人口の減少から、これまで当たり前に行ってきた薬剤師業務を終わらせるときが来たとおっしゃっています。
私の中でもこれをテーマに薬局内で変えることができることを日々取り組んでいってますので、また記事にて報告したいと思います。
調剤機器やレセコン、在宅IT機器の体験
今年は時間がなかったので分包機メーカーのユヤマさんのブースだけ足を運びました。
去年のユニバーサルカセットのように新しい技術はなかったですが、個人的には一番これまででいい分包機が出たなと思いました。
ユヤマさんの分包機では、これまでにLitrea[リトリア]と呼ばれる分包機とPROUD[プラウド]と呼ばれる分包機がありどちらも使ったことがありました。
私が使ったときの感想は、次の通りでした。
- Litrea[リトリア]のメリットはコンパクトさ、デメリットは使い勝手の悪さ
- PROUD[プラウド]のメリットはLEDカラーガイドなどによる使い勝手の良さ、デメリットは価格とその大きさ
個人的には、もう少しコンパクトで使い勝手の良い分包機があればなぁと思ってたんですね!
そんな中、今年の総合医療フェアにて新発売のLitreaⅢが展示されていました。
中でもオススメはこのLEDカラーガイド
PROUD[プラウド]には付いてましたが、Litrea[リトリア]では初めての導入と言ってました。
赤・緑・青などのLEDランプでどの薬をどのマス目に入れたらいいかがわかる優れものとなっています。
気になる価格は、定価で1100-1200万円とのこと(;^ω^)
実際の販売価格は半値程度の600万円前後ではないかということでした。
値段さえ問題なければ、しばらくはこれ以上の機能はいらないんじゃないかといった出来になっているかと思います。
医薬品メーカーから最新情報や資料を貰う
今年は、毎年行っていることもあってか真新しいものはなかったように感じました。
薬の情報収集というよりは、各製薬会社がどのような品目に力を入れているかといった視点で見ると面白いと思います。
個人的には、認定薬剤師や健康サポート薬局についてブースがあったため、トレンドを確認することができました。