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クレメジン[球形吸着炭]作用機序、特徴、副作用

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腎臓イラスト

尿毒症の予防薬、クレメジン[球形吸着炭]の作用機序、特徴、副作用について解説しています。

クレメジン[球形吸着炭]:慢性腎不全時の尿毒症改善薬

クレメジン[球形吸着炭]は、慢性腎不全時の尿毒症症状の改善及び透析導入の遅延薬です。

尿毒症とは?

腎不全の患者さんでは、タンパク質を制限した食事が摂られています。

これは、タンパク質から生体にとって毒となる老廃物[尿素窒素など]が生じ、体内に蓄積してしまうためです。

腎臓老廃物除去

通常は、この老廃物を腎臓が処理し、尿中に排泄します。

しかし、腎機能が低下すると、尿からの排泄量が減り、血中濃度が高くなります。

この老廃物の総称を尿毒症毒素といい、これらが蓄積することで浮腫や息切れ、倦怠感・疲労感をもたらします。

尿毒症毒素は、体内で不要になった老廃物のため、尿素窒素のみならず各種イオンや水も含まれます。

クレメジン[球形吸着炭]の作用機序、特徴

慢性腎不全時は、腎機能低下によって尿毒症を引き起こします。

MEMO

クレメジンは、尿毒症毒素を吸着する慢性腎不全時の尿毒症改善薬です。

クレメジンの有効成分は、球形吸着炭です。

吸着炭とは、活性炭の小さな穴の性質を使用した炭であり、水の脱臭や浄化に使用されているものと同一です。

クレメジンの場合は、石油から生成された球形の吸着炭であり、多数の細かな穴に尿毒症毒素を吸着する作用を持っています。

クレメジン作用機序

やっくん

クレメジン[球形吸着炭]は、尿毒症毒素を吸着し、慢性腎不全の尿毒症症状を改善させます。

クレメジンは細粒とカプセルで量に注意

クレメジンは、細粒剤とカプセル剤の2つの剤形があります。

クレメジンの用法・用量は、「1日6gを3回に分けて服用する」です。

つまり、細粒剤、カプセル剤は以下のように服用しなければなりません。

クレメジン細粒 クレメジンカプセル
1包2g 1カプセル200mg
1日3回 1回1包 1日3回 1回10カプセル


カプセル剤の場合、1回10カプセルも服用しなければならないのです。

水分制限がある腎機能低下患者さんには、かなり使用しにくい薬であると言えます。

また、クレメジンの製剤上の特徴から、他の薬成分を吸着する恐れがあるため、食後に服用してはいけません。

他の薬を服用してから少なくとも1時間は間隔を空けることとされています。

飲みやすくなったクレメジン速崩錠が2017年12月より発売

先述のように、クレメジンのカプセルや細粒は非常に飲みにくい製剤でした。

2017年12月より1錠中に500mgのクレメジンを含むクレメジン速崩錠500mgが発売されました。

1日標準量が6gなので1日に12錠、1日3回の場合1回4錠ずつで済むため、患者さんへの負担が軽減された薬となっています。

クレメジン[球形吸着炭]の副作用

クレメジン[球形吸着炭9種類]は、慢性腎不全時の尿毒症症状の改善及び透析導入の遅延薬として、1991年に承認された薬です。

注意

主な副作用としては、便秘[1.60%]、食欲不振[1.22%]、悪心・嘔吐[1.03%]などが知られています。

クレメジン[球形吸着炭]の禁忌

  • 消化管に通過障害[排泄に支障をきたすおそれがあります。]

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