調剤薬局に務めていると必ず関わるのが医薬品の卸さん。薬学生にはあまり馴染みがないかと思いますので、その仕事内容を紹介します。
市販薬と処方薬の違い
調剤薬局で働いてて思うのが、一般の人の薬局や薬のイメージって私たち薬剤師とはズレがあるんです。
薬局=ドラッグストアだったり、薬に市販薬は含めなかったり。
そもそも薬は、市販薬と処方薬の大きく2つに分かれます。
市販薬は医者からの処方箋がなくても、薬局やドラッグストアで購入できる医薬品です。
OTC[over the counter]医薬品、一般用医薬品とも言われます。
第1類医薬品、第2類医薬品、第3類医薬品などと分類わけされています。
セルフメディケーション税制も導入され、今後は、風邪薬やビタミン剤、湿布薬など市販薬での対応がより強く求められることでしょう!
処方薬は処方箋がないと患者さんにお渡しできない医薬品です。
一部、調剤薬局で購入できる薬もありますが、ここでは割愛します。
そのため、健康保険制度を使用するため、薬代の自己負担は0円~3割負担とないます。
やっくん
では、この市販薬や処方薬は製薬会社が作ってるわけですが、どうやって薬局まで運ばれているんでしょうか??
薬の卸売業者:薬局は製薬会社から薬を購入するわけではない
お薬の前に、私たちが普段コンビニやスーパーで買う製品はどうやってお店に並ぶんでしょうか?
農家で摂れた野菜は仲介業者を経て、スーパーに並びますよね。
医薬品業界にも卸売業という、製薬会社と病院や薬局といった医療機関を結ぶ仲介業者さんがいます。
卸売業は薬局ではよくある[あってはいけないんですがあるんです(^_^;)]次のケースの救世主なのです。
患者さんに必要な薬が薬局に在庫がない・・・
薬を注文しようにも、製薬メーカーはたとえ大手であっても、全国47都道府県に倉庫があるわけではありません。宅配便で薬を運んでいたら1日以上かかってしまいます。
それをすぐさま解決してくれるのが卸売業です。
薬の卸売業者は、ほとんどの製薬会社の薬を全国各地の物流センターに保管しています。
そのため、薬局で欲しい薬を午前中に薬を注文すれば、午後には薬局に届けてくれるのです。
また、他薬局から必要な薬を借りて持って来てくれたり、分譲という形で薬を分けて販売して貰ったりもしてくれます。
このように、薬局では製薬メーカーだけではなく、卸売業者さんとも良い関係を作っていく必要があるんですね。