ウラリット［クエン酸カリウム/ナトリウム］作用機序・特徴

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高尿酸血症治療薬、ウラリット［クエン酸カリウム/ナトリウム］の作用機序、特徴、副作用について解説しています。

ウラリット［クエン酸カリウム/ナトリウム］：痛風・高尿酸血症治療薬

ウラリット［クエン酸カリウム/クエン酸ナトリウム］は痛風［高尿酸血症］時の酸性尿やアシドーシスの改善に使用される治療薬です。

痛風とは、高尿酸血症の発作症状であり、字のごとく尿酸値が高くなることで生じる痛みの疾患です。

尿酸の原料となるのはプリン体です。
20％が食事から、残り80％が体内で合成されます。

そのため、食事からのプリン体摂取量を減らし、水分を多く摂ることで尿として身体の外へ出すことが重要になるのです。

プリン体の多い食品とプリン体含有量

プリン体の多い食品とプリン体量の目安を次にまとめています。

プリン体の摂取量は1日400mgまでに抑えましょう！

通常、尿酸は私たちの身体では必要のない老廃物であるため、尿中から排泄されます。

しかし、上記のように過剰に摂取する状態が続いたり、十分量の尿酸を排泄できなくなると、血液中の尿酸が増加してしまいます。

ある程度の尿酸は血液中に溶けて存在しますが、濃度が濃くなると結晶が析出します。

やっくん

この結晶が尿酸の針状結晶と呼ばれるもので、関節に沈着することで痛風発作を引き起こすのです。

痛風の原因は、血中の尿酸量が高くなってしまったこと＝高尿酸血症によります。

その結果、尿酸が関節に溜まり、針状の結晶として析出し、炎症を引き起こすのです。

尿酸は、字のごとく酸性を示すため、体内が酸性側に傾くアシドーシスや酸性尿による結石を引き起こします。

MEMO

ウラリットは、尿酸を中和することで、痛風時の酸性尿や結石の治療薬として使用されます。

ウラリットの作用機序は、クエン酸回路［TCA回路］において、重炭酸塩［NaHCO₃、KHCO₃］を生成します。

この重炭酸塩が血液中に多く含まれると、尿中に十分量の重炭酸イオンHCO₃^2－を送り出すため、尿中の尿酸を中和するのです。

やっくん

ウラリット［クエン酸カリウム/クエン酸ナトリウム］は、クエン酸回路で重炭酸塩を生成することで、尿酸を中和し、酸性尿、アシドーシス、尿酸結石を改善します。

ウラリット［クエン酸カリウム/クエン酸ナトリウム］は、痛風、高尿酸血症における酸性尿、アシドーシスの治療薬として、1988年に発売された古い薬です。

注意

主な副作用としては、下痢・軟便［0.15％］、胃不快感［0.11％％］、悪心［0.08％］などが挙げられます。

また、臨床検査値異常は、血清カリウム値の上昇［0.21％］、ALT（GPT）上昇［0.17％］、AST（GOT）上昇［0.14％］が報告されています。