2016年診療報酬改定-長期処方・分割処方で服薬数減少-

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リフィル処方箋から分割調剤へ

医療費の増加に伴い、医療業界ではいかにして医療費を抑制するかということが議論されています。

 

後発医薬品の推奨、入院治療から在宅医療へのシフトチェンジ、病院のDPC化[包括化]などに加え、最近では患者さんの飲んでいる薬を減らすことを評価するようになりました。

 

その中で近年注目されている方法が、薬剤師による分割調剤です。

 

諸外国ではリフィル処方箋という繰り返し使用できる処方箋が普及していますが、日本では認められていません。
14日ごとや28日、30日ごとなど定期的に病院やクリニックで診察を受け、処方箋を貰い、その都度調剤薬局で薬を貰うのです。

 

これを諸外国の方法に近づける方法が、長期処方による分割調剤です。

 

リフィル処方箋と分割調剤の違い

血圧の薬で繁用されているアムロジピンを90日分貰う場合を例に考えてみましょう!

 

◇一般的な場合
A:30日ごとに分けて受診し、3回の診察代と3回のお薬代を支払います。
B:1回の診察で90日分の処方箋を貰い、90日分のお薬を貰います。

 

通常長期処方 

 

Aの場合は、しっかりとした管理ができますが血圧が安定していても診察代とお薬代が定期的にかかるので、医療費が多くかかってしまいます。

 

Bの場合は、診察代もお薬代の1回で済みますが、

  • 飲み忘れがあって残薬が大量に残る
  • 途中で血圧が安定して必要なくなる
  • 副作用が出て飲めなくなる

などのリスクが生じます。

 

 

◇リフィル処方箋の場合
C:初診で30日分の処方箋をもらい、30日分のお薬を貰います。体調に変化がなければ、調剤薬局に同じ処方箋を持っていき1ヶ月後に30日分、2ヶ月後に30日分貰います。
つまり、1回の診察代と3回のお薬代を支払います。

 

リフィル処方箋 

 

しかし、このようなリフィル処方箋については医師から多くの反対意見が出ているため、同じような仕組みの分割調剤を国は強く推奨しています。

 

 

◇分割調剤の場合
D:初診で90日分の処方箋を貰い、30日分のお薬を貰います。
体調に変化がなければ、1ヶ月後に30日分、2ヶ月後に30日分貰います。
つまり、1回の診察代と3回のお薬代を支払います。

 

分割調剤 

 

この分割調剤によって、コストを抑えながら残薬を減らし、必要な薬のみを飲んでもらえる適切な治療を受けられることが評価されたのです。

 

2016年診療報酬改定内容-長期処方・分割処方-

病院・クリニック

30日を超える長期の投薬は次を満たす場合に処方することが定められました。

  1. 患者さんの病状が安定している
  2. 飲み忘れがないようしっかりしと管理できる
  3. 体調に変化があった場合の対応方法と病院の連絡先を伝える

 

1-3を満たさない場合は次のいずれかの対応することで長期処方が可能となります。

  • 30日以内に再診を行う
  • 200床未満の病院に紹介をする旨を伝える
  • 飲み忘れなどの薬の管理が難しい場合、分割調剤の指示を処方箋に記載する

 

調剤薬局

調剤薬局で分割調剤を実施する場合が追加されました。

  • 長期保存が困難な場合
  • 後発医薬品を初めて使用する場合
  • (新)患者の服薬管理が困難

処方箋の備考欄に分割日数・分割回数を記載します。
2回目以降の調剤時は患者の服薬状況等を確認し、処方医に対して情報提供を行います。

 

分割調剤 

 

分割調剤の算定方法
  • 調剤基本料
  • 基準調剤加算などの加算点数
  • 調剤料
  • 一包化加算などの加算点数
  • 薬剤服用歴管理指導料

これらを合算し、分割した回数で割った額で算定します。

 

90日分を3回に分けて分割調剤する場合の一例を見てみましょう!

  • 調剤基本料 41点
  • 基準調剤加算などの加算点数 32点
  • 調剤料 87点
  • 一包化加算などの加算点数 220点
  • 薬剤服用歴管理指導料 50点

90日分を合算:41+32+87+220+50点=430点
30日分に分割:430点×1/3=143.333≒143点[小数点以下切り捨て]+30日分薬剤料

 

この算定方法ですが、2回目、3回目分割時同じ薬局に処方箋を持ち込めば、この算定方法が適用され分割により安くなります。
しかし、別の薬局に処方箋を持ち込んだ場合は、安くならないため注意が必要です。

 

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